▲欧州的登山生活▲
△第44号: 虹の湖水地方
- 発行日
- 2007/03/07
- 発行者・筆者
- まさ (坂野正明)
まさです。
今回は、先の8月末の連休に湖水地方を旅した時の記録を中心とします。 今回の題名は、よほど「雨の湖水地方」としようと思ったのですが……、
湖水地方としてはそれではあまりに当たり前(!)なので、「虹の」と してみました。実際、両日とも雨上がりの虹が見られて、それはなかなかの
風景だったのでした。また、山腹の洞穴を訪れたり、変化に富んだ山行でした。 お楽しみ下さい。
目次
登山記録編 〜〜 虹の湖水地方 〜〜
8月末の三連休を利用して、湖水地方に来ることにする。 山仲間のクローディアと途中で落ち合って、 一緒に山行を楽しむことにした。
8/26。Grade 3 の歩登攀ルート、ピナクル・リッジ(Pinnacle Ridge) に行く。 湖水地方の歩登攀ルートの中でおそらく 5本の指に入る有名な ルートだ。 歩登攀ルートなので、決まった登山道はない。この辺り、と見当を つけて、途中、野草のベリーなどもつまみながら、斜面を登っていく。 岩の取り付きで、一応ギア装備して(結局、使わなかった)、 登攀開始。クローディアが先に登り始める。 敢えて、直登ルートを取って登る彼女。後を追う僕。実はいくらでも横に逃げられる ルートなのだが。
明らかにそれと分かる核心を越えた後も歩登攀はもう少し続く。 相変わらず、あえて直登を選ぶクローディア。 岩の「トンネル」を抜けて上に出たり。僕はそこは横に避けたら、 「あぁ、ずるっこ〜!」と声がかかる……。そういう問題ですか(笑)。 僕としては、高価な合羽を岩で擦るのが嫌だったのだった(弱々?)。
そうしてまもなく、短か過ぎるルートは突然終わりを迎えたのだった。 クローディアは、今日の歩登攀は随分と楽しく大いに満足した、との コメント。楽しめたようで何よりだ。 一方、僕としては、歩登攀のルートとしては、いまいちだと感じた。 ほとんどどこでも逃げられるし、高度感ももう一つだし。 湖水地方なら、むしろ Jack's Rake の方に分を挙げたい。ただし、下を眺めればたくさん山歩きの人の見える Jack's Rake と違って、こちらは静かな山行と 深い風景とが楽しめるので、 それはなかなか悪くない。
稜線に出てじきにフェアフィールド(Fairfield)の山頂に達する。視界無し。 すぐ Hart Crag の方に 向かう。 ずっと降ったりやんだりの雨がちの天気だった今日、 下山の途中、きれいな虹に出会えた。半円の両横と上部とが光っている。 見ている間にすぐ薄れてしまったが。雨がちの天気も悪くないものだ。
下山途中、クローディアの提案で、近くの洞穴探索に出かけることに する。ビバーク場所として最適なんだそうだ。崖の中をあちこち探し回った 結果、やがて、目的の洞穴を 見つけることができた。 奥行き 3m、幅 8m くらいの岩の窪みという感じで、東向き、つまりご来光が 拝める向きに開いている。なかなか快適そうだ!
ただ……そこそこ人気のようで、 ゴミも結構残されているのがかなり残念なところだ。 見かねて掃除を始める。
問題は、デパートの袋一杯に残されている瓶缶類。ったくっ。 驚いたことに、クローディアはそれも担いで帰ることに決めた。ザックに
背負って。感嘆ものです!
最後、来客帳に、ゴミを捨てるな、とクローディアはメモを残した。
というわけで、同来客帳の2006年8月の名無しコメントは僕らのものです!
△以上、記録の一部。全文は、以下に載せました。以下には、連休最終日に独りで
行ったペニン山地南部の山行記録も含んでいます。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20060826_laked.jis.html
英国の山紹介編 〜〜 湖水地方の歩登攀 〜〜
歩登攀(scrambling)は、英国では比較的最近注目を集めるようになった山の楽しみ方の ようです。既存の丘歩き(hill
walking)には飽き足らなくなって、でも 本格的な登攀はちょっと、という人、あるいは逆に岩登りが好きだけど
奥深い山の雰囲気を気軽に(たとえばちょっと(天候などの)条件がよくない時など)
楽しんでみたい、という人に受けているように見受けられます。 (歩登攀については以下をどうぞ)
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/lang/english.html#yamaruki
歩登攀は、大きく分けると、以下の 3種類に分類されそうです。
- 普通のフェース(壁) — 普通に言う急登
- 稜線縦走
- 川沿い (Gill scrambling/climbing) — 沢登りに近いが、敢えて水に入ったり、まして泳いだりはしない。
湖水地方には、もちろんたくさんの歩登攀のルートがあります。 僕の印象では、次の 4つが最も有名です (なお、以下で「退却不能」として いるのは、簡単に歩いて降りる/迂回するわけにはいかない、という意味。 登攀用具があれば、ザイルを用いた懸垂下降は可能です)。
- Jack's Rake
- 場所: (Great) Langdale; Pavey Ark に突き上がる
- 種別(難易度): フェース (Grade 1; 一旦登り始めたら退却不能)
- コメント: おそらく最も有名。丘歩きの人にとっての最高難易度。 ひと目で分かる素晴らしいライン。
- Sharp Edge
- 場所: 北部山系; Blencathra に抜ける
- 種別(難易度): 稜線縦走 (Grade 1; 難しい場所は簡単に迂回可)
- コメント: 非常にポピュラー。丘歩きの人にとっての最高難易度。
- Climber's Traverse
- 場所: Wasdale; Napes Needle そば, Great Gable 側面
- 種別: 稜線縦走、フェース (Grade 2; 迂回困難、核心退却不能)
- コメント: 有名な Napes Needle のまさに足元を通り抜ける。
- Pinnacle Ridge
- 場所: Patterdale; Fairfield に抜ける
- 種別: フェース (Grade 3; 難しい場所は簡単に迂回可)
- コメント: 比較的静かな山域
△全文は、以下に載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/info/laked.html#summary_scrambling
Webページ更新情報
- この記事は、以下にも載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/backnumber/eu044.html
次回予告
次回は… 「(番外編)台風と競争の穂高縦走」
See you later!
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