旧「欧州的登山生活」から、同サーバー閉鎖後、(数年ぶりに!)復活、引越してきました(2014年10月)。旧文書の中には内容的に多少古くなっているものがあることは否めませんので、ご承知おき下さい。当サイトは今後暫くは、登山の安全に関する投稿(英語)が中心になります。日本語版も少しずつ更新できれば、と思います。なお、英語版はサイドバーから言語を切替えることでアクセスできます。

音楽著作権とYoutube動画

88 (Eighty eight)という音楽グループが、同チャンネルのかなり以前のあるストリートピアノ演奏Youtube動画につき、 Youtubeから著作権にかかる警告を受けて、強制削除された。とし、それに伴い、チャンネル閉鎖のリスクを避けるために過去のカバー動画をすべて(約1000本)自主的に削除したと先日、報告しました。 ぎょっとしました。もし仮にカバー演奏動画がダメならば、他の音楽家のポップスのカバーやアレンジ動画ほぼすべてだめになりかねないので、これは重大問題です……。

本稿では、Youtube上の音楽の著作権について私の理解をまとめ、この問題について以下の順に考察します。2022年4月1日にJASRACの方で制度に大きな変更があったので、それも考慮します。

  1. Youtube動画での音楽著作権侵害のリスク
  2. 著作者人格権侵害について
  3. 文化的側面から見た著作権

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BBC報道以降のジャニーズ事務所と芸能界と性加害

ジャニー喜多川こと喜多川擴氏(以下、敬称略)は言わずと知れたジャニーズ事務所の創業者であり、死ぬまで最高経営責任者と君臨していた。そしてジャニーズ事務所こそ、何十年にもわたって数々の若手男性タレントを輩出してきた、日本でおそらく史上最大の芸能事務所だ。 実際、同氏は

  • 「最も多くのコンサートをプロデュースした人物」
  • 「最も多くのナンバーワン・シングルをプロデュースした人物」

というギネス世界記録を持つ。

そのジャニー喜多川に、事務所所属への少年への性加害疑惑が報道された。実は性加害疑惑自体は1990年代から文春報道をはじめ取り沙汰されていた。当時は大きな問題にはならなかった——少なくともジャニーズ事務所の経営にも、まして事務所存続にも何の問題もなかった。しかし、2023年にBBCがドキュメンタリーPredator: The Secret Scandal of J-Pop」として特集して以降、一気に問題がクローズアップされてきた[……]

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英国EU離脱(Brexit)の2019年3月の現状

2019年3月30日現在、英国のEU離脱(Brexit)は極端に混迷を深めています(今までの歴史は、本稿後半の「英国のEU離脱の歴史のまとめ」を参照ください。2016年の英国のEU離脱を問う国民投票の日に書いた記事「EU離脱を問う英国国民投票」もあわせてどうぞ)。

本来のEU離脱日である 3/29 は 4/12 に延期されたものの、現在、英国議会と英国政府との間の折衝が暗礁に乗り上げたまま、先が見えません。EUとの交渉の再延期の見通しも立っていません。本稿では、そんな英国の現状を批判的に解説します。

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三浦雄一郎氏とアコンカグア「登」山

この1月、86歳の三浦雄一郎氏が、南米最高峰のアコンカグア山(6961m)に登頂を目指していました。 結局、高度6000m付近の前進キャンプでドクターストップがかかって断念して下山してきたと報道されました。 それだけならば、残念でした、または無事下山されて何よりでした、で終わりそうなのですが……、その前後の「登山」スタイルを聞いて、大いに引っかかりました。登山と倫理について論じます。

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Don't take it or don't leave it – rubbish and tissue in the mountain

Can we leave "bio-degradable" rubbish in the mountain? How about used tissue?
My short answer is no. Here I am looking at the issue and argue why.
If you love outdoors (I presume you do like I do, as you are reading this!), please think of respecting the environment, leaving it as rubbish-free and unpolluted as you would like to find and enjoy!

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日本での夏時間導入の問題点(2018年)

2018年8月、日本政府が夏時間導入を真剣に検討している、という報道があった。政権の現在案は……どれを取っても、暴論だ……。筆者の貧弱な想像力のはるか上をいく酷さだ。
その問題点を工学的、社会学的視点から考察する。

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Review of 40-50L rucksacks for alpine climbing 2018

Rucksacks are in a way the most troubling gear to choose, not because there are so few to choose from, unlike most other climbing gear, but because there are so many! Yet not a single one would be perfect. It is partly because the use varies so much, and different sort of activities demand different types of rucksacks, and partly because some demands are inherently contradictory, such as durability and (light-)weight.

After all a rucksack is just a bag on your back, and so you may argue you could manage whatever you have, as long as its volume is adequate for your use. It is true to some extent, but it is the same as claiming top climbers could climb an E1 with wellies. Yes, they could, but will they if they have a choice? No. Can they climb an E8 with wellies? No.

Rucksacks are arguably the second most important gear after boots or shoes in (alpine) climbing or mountaineering, as you use one all the time on your back often for hours continuously. That means the difference in rucksacks determines whether you can enjoy every moment or you suffer every second. Given you do climbing for fun ultimately (if type-II) and not for the sake of pain, to get a right sack is very important.

Also, with a wrong rucksack, your climbing ability and hence safety in mountains are marginalised, too, compared with otherwise.

Let’s get it right.

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震撼の重力波

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Artist's impression of merging neutron stars by ESO/L. Calçada/M. Kornmesser (CC BY 4.0)
この2年間、最先端の物理学研究が、素晴らしい成果を見せてくれた。私が生きている間でこれほどのものはもう出会えないかも知れない。重力波の直接検出と、その発生源の確かな観測的特定だ。私個人にとっては青天の霹靂に近く、誰にとっても興奮するニュースであったことに違いない。ごく最近あった大発見の直前には、天文学者の友人には厳しい箝口令が敷かれていたようだった。組織全体に箝口令とは天文学の世界では珍しい。それは興奮する発見に違いない、と予想されたし、実際、そのすぐ後の発表は、期待を裏切らないものだった。

本稿は、重力波は素人の私ながら、その何が重要で、その示唆するところが何かについて概観しようという大胆な試みである。

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Risk of Yosemite Bowline Knot

Yosemite Bowline knot is one of the most popular variant of Bowline knots used by climbers, notably for the harness tying-in point. However, there is a significant risk for the knot. Basically, a tiny bit of mistying, or even just a bit of wiggle during a course of a day, could cause a serious weakening of the strength of the knot. Here is my video to demonstrate the point — risk of Yosemite Bowline.

Here is the detailed background, followed by some …

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