2004年2月26日 登山記録/感想文 (by まさ)

Language: English



総括

山域
信州/八ヶ岳 (美濃戸口)
参加者
M氏 (元ラリグラス)、まさ (ULMC)
期間
2004/02/26 (日帰り)
  • 2004/02/26 美濃戸口〜氷瀑〜美濃戸口

登山編

私が初めて行った雪上訓練の師匠は、M氏であった。その一週間後には、同じM氏 がリーダーで、この美濃戸口から行者小屋に入って初の冬合宿(幕営)を楽しんだ ものだった。今回、久々にM氏を訪ねようと打診したところ、わざわざ休みを取っ てつきあって下さった。感謝!!

アイスクライミングは実に3年ぶり2回目、つまりど素人である。クランポンを履 くのも2年ぶり…。M氏が頼りだ。冬山装備はあれど、登攀用装備、つまりバイル やスクリューは持っていないので、これまたM氏が頼り。ところが、M氏も最近の タイプのスクリューは持っていなくて、行きしに小淵沢の石井スポーツに立ち寄っ て1本購入した。あと、昔ながらのネジのようなスクリューというかハーケンに 近いものを2本持つ。トップロープができそうなので、それで十分だろう。

2/27

さて、美濃戸口から氷瀑までは歩いて10分かからない。 川を岩づたいに渡渉して、トレースを辿る。2、3の氷瀑が見える。横から巻けば、 トップロープのセットもできるか。でも、さほど傾斜も強くないので、リードし ちゃいましょう、ということになる。

さて、クランポンをつけようか、となったところで、問題発生。前島さんがクラ ンポンをつけられない! 以前、誰かにクランポンを貸したらしいが、その時、ネ ジを変なところにぎゅうぎゅうに締めつけて返してくれていたことが発覚した…。 私の小型ドライバーで試みるも、どうしても片方のネジがはずれない。「じゃぁ、 私、ビレイ専門になりますし、どうぞリードしてよ。」とおっしゃる。えぇっ!

というわけで、いきなりリードする羽目になった私。大丈夫か?
まず、下でスクリューの使い方を練習してから、リードに立つ。古風なスクリュー (ハーケン?)の方は、さっぱり決まらない…大丈夫か?
立ち木を使って最初のランニング支点を取ってから左に大きくトラバース、 途中、氷柱にスリングを通して2つ目のランニング支点。氷柱の向こうのスリン グを引っ張り出すのに苦労した。それもやっと細い2本の氷柱を使っただけなの で、正直心許ない…。気温が高いせいか(0度近い?)、氷の状態もよくない。ピッ クを打ち込んだら氷に放射状の亀裂が一気に走る。。。加えて、借りたバイルも また少々年代もので、ストレートタイプだ。2回、左手の指をしたたかに氷に打 ちつけてしまった。

さらにトラバースして、直登する核心数mの前で、古風なスクリュー(ハーケン?) を打ち込むが…、やはり全然効かない。諦めて現代スクリューを何とか極める。 ふぅ、ひと安心。3m登って再度、ハーケンを試すが…やはり入らない。最 後に、ついにそれを下に落としてしまった! 痛恨! 諦めて、(あと2mの)上部まで 一気に出ることにする。どうもバランスが悪いが…。加えて、左手のバイルを (指を打つのを恐れて)元気良く振れず、そちらの支持が非常に不安定だ。

ふっと体重が消えたと思ったら、6〜7m 落下していた。スクリュー1本(とM氏の 確保)さまさまで止まった。今まで経験した最長の落下だ…。幸い、どこも打 たずに済んだ。氷の表面を滑る感じになっていたのだろう。気合いを入れ直して、 再挑戦。今度は、M氏の助言に従って、上部の直登を避け、左の草付の方へトラ バースして、無事、上部に抜けた。

上部の木を支点に懸垂して、今度は、トップロープで同ルートに挑戦する。落ち ません、と宣言したのはいいが…、再び核心で一度落ちてしまった。バランスが 悪い…。その後、何とか直登に成功したが。いやはや、簡単ではない。

始めたのが遅かったので、ここでお開き。結局、私が落としたアイスハーケンは 見つからなかった。申し訳ない、M氏…。

氷壁登攀中、フリークライミング感覚で二点支持を(まずいと思いつつ)ついつい 多用してしまっていた。しかし、氷壁に立つ感覚がよく分かっていないので、バ ランス悪く、かつ限度をよく把握していなかった。それが落ちた敗因であったろ う。
今回、アイススクリューを自分で初めてセットした。セットは多少手間だが、実 によく極まる。偉大だ! 次は何本も用意して臨みたいところである (…スクリュー 1本でアイスをやるなんて、ふつーやないわな)。


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まさ