総括
- 山域
- Peak District/?????
- 参加者 (レスター大学山岳部)
- キャプテン・ジョン、ジョン・ボイ、ジョン・ハリソン、ジョン・マイルズ、 バーニー、ジェン、スティーブ、ケイティー、リック、ダンケン、 サラ×3、エリー、まさ、(ニック)
- 期間
- 2002/3/10 (日帰り; 以下の記録はまさの参加分)
- 天候
- 雨
本編
今回は、リーダー養成山行ということで、普段とは少し違った教育的なもの の予定だった (ここで言うリーダーとは指導者という意味ではなく、文字通り 岩登りにおいてリードする人の意味)。
レスターを発つ段階で小雨状態。途中で雨が強くなる。当初の目的の Stanage Edge をあきらめて、その近くの ?????????? に行く ことに。草しか生えていない丘の上の Stanage Edge に 比べると、ここは木が生えていて「(風雨に対して) 10倍まし (ジョン・ハリソン)」 ということだ。実際、小雨の中ながらも、乾いている岩を見つけて満足。
私は、ジョン・ハリソン、ダンケンとペアを組む。隣ではキャプテン・ジョン のグループが、ちょっとした救助訓練を。クレバスに落ちた時の救出法と同じやつ。 カラビナを使って即席動滑車を作る。我々の方は、通常の岩登り、 グレードは S (Severe)。ジョンのリードで一通り登る。風強くあまりに寒いの で、別のもう少し吹きさらしでない場所を探して移動…するうちに雨足が強くな る。予定のリード実戦練習は断念。ではトップ ロープで登ろう、とジョン・ハリソン、ロープを担いで(歩いて)岩場の上に (支点作りに)行く。ルートを希望し(てしまっ)たのはダンケン。 その間にも、雨足は強くなる一方。ダンケンと2人、岩影で 小さくなっている。
ダンケン「おぉ、(この雨風の中)ロープが(上から)垂れてきたよ。」
まさ「よかったじゃない、登れるよ。」
ダンケン「いえいえ、どうぞお先に。」
まさ「それは御親切なことで (笑)」
結局、(責任を取ったか?)ダンケン、雨の中、登る。私、震えながらビレイ。そ の間に引き上げた他の連中を追って、我々もそこで打ち切る。で、こういう時は とりあえずパブに立ち寄るのが英国流。一杯飲んでパブを出ると、空はもう晴れ ているではないか。
ダンケン「うーん、パブ日和だねぇ!」
ちゃんちゃん。
おまけ
名前について
欧米人の名前は、結構ワンパターンらしく、同じ名前がたくさん出てくる。名字 の方がまだバラエティに富んでいる。例えば今回、4人のジョンと3人のサラとが いた (山岳部には私の知るだけでもあと2人のサラがいるし、私のハウスメイト の一人もサラだ)。混乱すること甚だしい。で、必ずしも呼び分けない、という のが混乱に拍車をかける…。
愛称とか略称とかのパターンが決まっているのも面白い。ジョンと呼ばれる人々 の本来の名はジョナサン(あるいはジョンソンとかもあるのだろう)のようだ。で、 ジョナサンと呼ぶのは長いせいか、それをジョンと読んだり、ジョニーと呼んだ りする。つまり、今回の4人のジョン、「誰に対しても」ジョンともジョニーと も呼べるわけ。さすがに2人が振り向きそうな時は、名字で呼んだり、あだなで 呼んだりする(ジョン・ボイとは、実はあだな)。
もうひとつ面白いのは、彼らが名前を書く時も、よほど正式な書類ならともかく、 普段はジョナサンとは書かずに、ジョンと書く(人が多い)。フルネームでも同じ なので、たとえば、ジョン・ハリソンなどと書くわけ。日本人でたとえるなら、 普段「あきちゃん」とか呼ばれている山田明子さんが、自分の名前を「やまだあ き」と書くようなものだ (漢字で書いた日には、男の名前になってしまう…)。
さてこの名前の種類の少なさは、外国人にとっては結構ありがたい。固有名詞ほ ど聞き取りにくいものはないのだが、しばらく暮らしていると、聞いたことある 名前にばかりぶち当たるので、楽というわけ。とは言え、知合いが増えると、結 局名字まで覚えないとだめになってしまうから、いいことばかりではないのだが…。 実際、普段は名前の方しか使わないのに、署名の時には、名字を書いて名前はイ ニシャルですましたりするもんだから、これ誰? ということに(私は)なりがち。 一方、仕事相手なら、最初は名字しか知らないのにすぐ名前の方も覚えなくては いけない羽目になる、と。かなり親しくても、えーと名前の方は何だっけ、とい うことになる日本とは対照的な気がする。
名前の方は、当然、普通親が選ぶ (given name)。なのに、そんなに似たものを つけなくてもよろしいのに…と思わないでもない。ある時、(私の親くらいの歳 の人に)どうやって子供の名前を決めるのか、聞いてみたところ、フィーリング だという…。驚いた。つまり名前自体には何の意味もないのだ! その時同席して いた70歳くらいの人が、「いや、本来は意味があるはずで、それを解説した本も 売られているはずだよ。」と言っていた。逆に言えば、普通の人は意味なんて全 然知らない、というわけだ。名づけは親の悩みのたね、姓名判断、占いなんても のまである日本とはえらい違いだ。
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まさ (正)