2004/04/13 Birchen Edge 登山記録/感想文 (by まさ)



総括

山域
Peak District/Birchen Edge
参加者 (レスター大学山岳部)
アダム、まさ
期間
2004/4/13 (日帰り) Birchen Edge
  1. Trafalgar Area/Trafalgar Crack (14m VD 4a); Leader アダム
  2. Trafalgar Area/Trafalgar Wall (12m S 4b); Leader まさ
  3. Trafalgar Area/Barnade Bulge (14m VS 4c); Leader アダム
  4. Trafalgar Area/Camperdown Crawl (14m VS 4c); Leader まさ
  5. Sail Buttress/Sail Buttress (14m HS 4b); Leader アダム
  6. Orpheus Wall/Monument Gully (14m VD); Leader まさ
  7. Sail Buttress/Sail Chimney (14m S 4a); Leader まさ
  8. Nelson's Slab/Nelson's Slab (14m VS 5b); Leader アダム
    Half Nelson (14m HVS 5b); まさのフォローのルート
  9. The Crow's Nest and Emma's Slab/The Prow (12m VS 5a); Leader まさ
  10. The Crow's Nest and Emma's Slab/Emma's Delight (14m HS 4b); Leader アダム
天候

登山編

復活祭の休みの最後、金曜日に続いて再 び、アダムと日帰り岩登りにピーク地方へ。私は前日に、60マイル近くサイ クリングしたので、今日はちょっと疲れ気味。無理はしないことにする。特に、 パワーやスタミナが必要なルートは避けたい。今回は、規模の割に低グレードの ルートが多い Birchen Edge に行くことにする。二人とも初めて。 Stanage Edge の規模を小さくしたような印象を受ける。

アダムのリードで登り開始。Trafalgar Area で続けて4本登る。いずれも最初が 核心で、上部に行けば行くほど簡単になる。私の最初のリードの Trafalgar Wall (S 4b) では、マイクロナッツ(DMM ピーナッツ)の1番をプリセットして登 ろうとしたが…、あかん、だめや、と飛び降りた時に、見事に外れてくれた。ク ラックの岩が脆かった。難しいものだ。結局、プリセットを諦めて何とか登った。

場所を移して、アダム、Sail Buttress (HS 4b) をリード。これも出足が難。中 間のほぼ腕力頼りのトラバース手前で、一旦、ロワーダウンして、トポを確認す る。このトラバース、アダムは落ちるのを覚悟していたが、実は存外簡単だった。 いいルートだ。

チムニー好きの私、Sail Chimney (14m S 4a) をリードするつもりで、別の易し いチムニーを登ってしまった。本命を登り直し。出だしのグルーブが、ガイドブッ ク通り、長年の岩登りで磨かれ抜かれていて、滑る滑る…。登りかけては降り、を 何度も繰り返した末、何とか登った。チムニーを抜けるところも結構磨かれてい て、かつ広く、ちょっと苦労した。Severe のグレードにふさわしい楽しいルー トだった。ところで、後で別の人が登っていたのだが…、彼、出だしの滑るグルー ブのところ、ひょいと手を延ばして上のホールドを掴んでいとも簡単にクリアし ていた。そのホールドを掴むのに私がどれだけ苦労したことか…。リーチの差は でかい。

さて、ここで本日のハイライト、アダムが、Nelson's Slab (14m VS 5b!) をリー ドする。例によって出だし(のパワームーブ)が核心。ナッツをひとつプリセット して挑む。何度もナッツに体重を預けながらもついにクリア。ナッツとその直上 のフレンズの後、左にトラバース、少し上がって右に戻ってくる。ランアウト気 味になったところでようやく次の支点をセットできる。これを最後の支点として、 上まで抜ける。上部は登りは簡単だが、スラブなので、支点のセットが難しいよ うだ。アダムの取ったルートは、上部では Half Nelson (14m HVS 5b) を辿って いる。そこで、フォローの私は、Half Nelson のルートで登った。

続いて私、The Prow (VS 5a) をリード。スラブの直登。最上部のオーバーハン グが核心。核心直前に支点を3つ作ってから、突入、クリア。最下部が今ひとつ だが(簡単に迂回できて、かつ、余裕で寝転がれる広いレッジに出る)、それ以外 は、十分に支点が作れる、安全で楽しいルートだった。最後はアダムのリードで、 スラブ(Emma's Delight; 14m HS 4b)を登って締めとする。

今日は、アダムの日、という感じだった。VDiff をリードし切れなかったことが 続いていて、リードは Severe まで、ひょっとしたら HS にも手を出すか、と言っ ていたアダムだが、どうしてどうして、今日は HS から VS まで、多分自己最高 という 5b までリードし、非常に満足げだった。よかよか。

Birchen Edge は、高々 15m くらいの比較的低い壁が並んでいる。ルート的には、 出だしが核心というところが多いのが残念。ほとんど気を遣わずに下れる下降路 が至る所にあって、登り始めの地点まですぐ楽に戻れるのはお手軽でいい。低い グレードのルートが比較的豊富なこともあり、初級者がトップロープでたくさん 登るのに最適な岩場と言えるかも知れない。


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まさ