2005/11/19 ピーク地方東部/Burbage South 登山記録/感想文 (by まさ)

[Japanese / English]



Summary

山域
Peak District/Burbage South
参加者
ジョン・S、トム・M、ローラ、リッチ・S、アダム、ニック、ダニエル、キャロリン、ピート、まさ他
期間
2005/11/19 (日帰り)
  1. The Tower Area (Brooks' Crack Area)/Chimney Route (8m HVD); Leader まさ
  2. The Tower Area (Brooks' Crack Area)/Lethargic Arete (8m S 4a); Leader まさ
  3. The Tower Area (Brooks' Crack Area)/Abu Simbel (6m M); Leader まさ
  4. The Tower Area (Brooks' Crack Area)/Abu Simbel (6m M); Leader ローラ
天候
快晴 (3℃@12:00, 0℃@16:00)

登山編

ピーク地方東部への山岳部の山行。どこに行くか、当日の朝、 ジョン・S の希望で Burbage South に行くことにする。僕は、 歩いたことはあれど、岩登りをしたことはない。 一年前に Burbage North で岩登りをしたことはあるが。

今日は、素晴らしい抜けるような天気。秋の長雨のイングランドでは そうはお目にかかれない天気だ。おかげで寒いが……。 ジョンらは、ボルダリングでウォーミングアップするという。実際、 Burbage South のボルダリングは有名なので、やりがいがあるだろう。 ニール、アダム、キャロリンと僕とは、クライミングに。

ただ Burbage South は、実は、ほぼ北向き、つまり、岩登りはずっと日陰、 寒い!! 簡単なところでウォーミングアップということで、HVD の Chimney Route をリードする。キャロリンの確保。ニールは、隣のルートをリードする。

フランス人のキャロリン、フランスでスポーツクライミング(ボルトのルート という意味)をしたことはあれど、英国で外で岩登りをするのは初めてらしい。 仰々しい登攀用具の数々にまず驚いていた。重そう、大変そうって……。 それがいいんですがな (笑)

登っている最中は手も凍えるが……、上まで上り詰めると陽に照らされて 割と暖かい。でも、登るためには、また日陰の岩陰まで降りなくては いけないのが辛いところです……。

僕は二つ目のルートとして、Severe の Lethargic Arete を選ぶ。 名前が仰々しい……(Lethargic = 致命的)。
中ほどのレッジまでは問題なく登る。しかし、そこでつまづく。 左手の肝腎のホールドが、霜で覆われていて、あまりに頼りない。 右のホールドは、僕の身長では安全地帯からは届かない。スラブを 登れば届くが……、もしそのホールドが掴みにくいものだったら、 進退窮まってしまう。スラブを降りるのは非常に難しいから……。

こういう時は、中間支点を確認する。 レッジ自体に極めたフレンズが、ちょっと心許ない。少し離れた ところにナッツを極める場所を見つけてセット、荷重分散させる。 Severe の中間支点ではないぞ、これは。

最後、心を落ち着かせて、スラブを登り、右のホールドを掴む。 完璧なホールドだった。ほっ。あとは一気に登り切る。太陽の下に 出てひと息つく、というものだ。

とても Severe とは思えないくらい時間をかけたせいで、確保の キャロリンはすっかり凍えてしまったようで、フォローで登るのを遠慮した。 代わりに、ニールが登ってきて、中間支点を回収してくれた。背の高い ニールにとっては、下から余裕で右のホールドに届くもので、そこは 全く問題ではなかったようだ。むしろ、レッジの前が、結構怖かった ようで、これのリードはまだ無理だなぁ、と言っていた。うーむ。

ここで、今までボルダリングに興じていたローラが岩登りの方に やってくる。初めてのリードをしたいと言う。というわけで、僕が 面倒見ることに。Moderate のルートを、まず僕がリード、ローラが フォロー。次いで、全く同じルートを、僕がセットしたのと同じように ギアをセットして登ってくる、という次第。安全なリードの習得法だ。 ナッツのセットに相当苦労していたローラだったが(引っ張って確認する たびに取れていた)、特に問題なく初のリードを終えたのだった。 結構、精神的に疲れた様子。おつかれさま!

この日、結局、ジョンら大勢は、一日中、ボルダリングで過ごしていた。 実際、ボルダリングの場所は、日に照らされていて、暖かい。風もないし。 何より、これだけ気温が低いということは、グリット石の摩擦は、 これ以上望めないくらい最高だ。実際、ジョンは、あるグループが Parthian Shot (E9; 10年前の英国グリット石最高難度のルート)にトライしようか、 と話していたのを小耳にはさんだそうだ。冬は、グリット石の季節 だから……晴れて乾いていれば。というわけで、ジョンは、今までで 最高難度の(ボルダリング)ルートも登り、大いに満足した一日だったようだ。 僕はと言えば、寒くて、手が凍える一日だったなぁ……。 Burbage South は、日が当たらないから、冬季の岩登りには適地とは言えない、 と認識したのだった。


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まさ