2008/05/22--25 コーンウォール/ボジグラン, セネン, チェア・ラダー登山記録/感想文 (by まさ)

[Japanese / English]



総括

山域
Cornwall/Bosigran, Chair Ladder, Sennen
参加者
アンディ・Ra、バラ、アラン、ダグ、シェラリン、ブライアン、サラ・C、ジョン・W、リサ、トム・Mac、ゾーイ・A、まさ (Bowline CC)
期間
2008/05/22--2008/05/25 (2泊3日)
(以下、リンクは特記しない限り ukclimbing.com へのもの)
  • 2008/05/22 Leicester ...(車)... Campsite
  • 2008/05/23 Campsite ...(車)... Bosigran ... (往路戻る)
    Bosigran
    1. Visions of Johanna (??m, E1 5b, ??); Leader(AL,OF) まさ (P1), ダグ(P2)
    2. Trapeze (??m, HVS 5a); Leader ダグ (OF), 2nd まさ
  • 2008/05/24 Campsite ...(車)... Chair Ladder ...(車)... Nanjizal ...(車)... Campsite
    1. Bishop Buttress/South Face Direct (??m, VS (4c, 3 pitches)); Leader(AL,OF) まさ (P1, 3), アラン(P2)
  • 2008/05/25 Campsite ...(車)... Sennen Cove ...(車)... Leicester
    1. Dexter (VS 4c); Leader まさ(OF), 2nd バラ
    様式: AL = 交互リード, MT = コンテ, O(s) = オンサイト, F = フラッシュ, (A) = (助言少々), G = グラウンド・アップ, Hp = ヘッド・ポイント, D(og) = ザイルぶら下がり, E(s) = 諦める/エスケープ, C(d) = クライム・ダウン
宿泊
Campsite
天候
  • 2008/05/22 晴
  • 2008/05/23 曇後晴 (12℃@11:00、20℃@18:30、11℃@21:30)
  • 2008/05/24 霧時々晴
  • 2008/05/25 曇後雨 (12℃@13:00頃)

登山編

2年前1年前に引続き、 5月の連休にコーンウォール(Cornwall)に来る。 今回は Bowline登攀部の企画山行で。

05/22

移動。

05/23

Doug battling at P2 of Visions of Johanna

Visions of Johanna の P2 と格闘するダグ

初日の今日は、コーンウォール、Land's End 周辺エリアでは、 最もポピュラーなボジグラン(Bosigran)に来る。 潮の影響が(ほぼ)なく、難易度的にも幅広く、皆に楽しめる岩場だ。

僕は、ここで有名なルートの(そして、 僕が2002年に初めてコーンウォールに来た時に リーダーのロブがトライするも断念した)、Suicide Wall (E1) を 今回こそ是非登りたい、と思っている。 ただし、同ルートは E1と比較的難しく、かつ難しいトラバースが入るため、 セカンドできる人が限られるのが難点になる。 ダグと組んで登ることにする。 ちなみに、ダグはコーンウォールをこよなく愛し、ボジグランに来た 回数は数え切れないとか。

ウォーミング・アップの後、 ダグの勧めで 2ピッチの E1、Visions of Johanna を登ることに。 僕が核心の第一ピッチをリードする。少し難しいところもあったものの、 思ったよりは中間支点がよく、トラブル無くリード終了。

右手を見ると、ブライアン、サラ、ジョン・W の 3人が (ボジグランで最も有名なルートの一つの) Doorpost (HS)の 第2ピッチを登るところだった。セカンドのサラが、 クラックに突っ込んでいって、無事、終了点に達して……、 僕に気付いて手を振る笑顔が爽快。いいルートだよね。

Sarah smiling and looking happy

ハードなピッチを登り終え、手を振るサラ。Doorpost P2確保点に立つ。

代わって僕らの第二ピッチはダグのリード。思ったよりは難しかったとは言え、 セカンドの気安さ、楽しくフォローを終えた。

ここで、昼食。……しかし、その後、ダグはどうも Suicide Wall に 乗り気でない様子。うーん。結局、ダグのリードでシングルピッチの ルートを一本登って、この日の僕の岩登りは締めとなった。 ちょっと残念、というのが正直なところ。

05/24

二日目。 このエリアの南海岸の雄、チェア・ラダー (Chair Ladder) に来る。

まず、懸垂下降で取付まで降りる。 実は、サラ、ジョン・W、ゾーイ・A、リサ、トム・M にとって、 懸垂下降は初めての経験! 僕は、支点をセットして、横から一人一人撮影する。 皆さん、体を投げ出すところでは緊張していても、数メートル 下降するとリラックスしていて、その対照が印象的だった (もっとも、いくら経験を積んでも、懸垂下降では、最初に 体を投げ出すのが一番怖いんですけどね)。

なかでも、怖がりのリサは、一旦、体を投げ出しかけては、 慌てて元の態勢に戻ってしまった。指導するアランが冗句を 投げかけ、笑顔を見せたリサは緊張が少し取れたかな。 二回目のトライでは問題なく降りられた。 続く(リサの夫の)トムの表情がまた見物。 奥さんの後でだらしないところは見せられないとばかりに、 口を真一文字にしっかと引き結んでいる。そして無事、懸垂終了。 皆さん、おつかれさまでした!

さて、何もなくても、10人を超えるグループが一本のザイルで 一人一人懸垂下降するのは時間がかかるというもの、まして 初心者を教えながらだとどれだけ時間がかかるかは推して知るべし。 最初に降りた人々はあくびしながら待っていた、というものだった。 もっとも、天気はよかったもので、ちょっとした日光浴という感じか。

ブライアンをはじめとして、5人、2パーティーは、 Pendulum Chimney を登る(先行パーティーがいて、交通渋滞が大変そうだった)。 僕とアランとはその横で、これまた有名な South Face Direct を登ることに。 第一ピッチは僕のリード。 今の季節、かもめの産卵の時期のようで、すぐ近くでも巣の上で じっとしている親鳥の姿が見られた。

第二ピッチはアラン、そして最終ピッチは僕がリード。 特に難しいところもなく、気持ちよくピナクルの天辺にフィニッシュ。 上着を脱いでフォローしてくるアランがなんとなく恰好いい。

Sea-gull in the nest

巣を守るかもめ。Chair Ladder にて。

Alan showing off at P3 of South Face Direct

South Face Direct の最終ピッチを登るアラン

Narrow strait or wide zawn at Nanjizal

Nanjizalの浜辺横の海峡に打ち寄せる高波。

ここまで(特に、最初の懸垂下降で!)相当の時間を使ってしまった僕たち、 ここでお開きとする。あらら。帰り道、近くの海岸(Nanjizal)に 寄って、英国お約束の水浴び。若い女性陣二人は水着を持っていなかった もので、実はアランのトランクスを借りていた、という……(笑)。 根性の水浴びだった(しかも波が高くて、さらわれないよう、 気をつけなくてはいけない状況だった)。 根性無しの僕は、浜辺でぼけーと見ていた次第。いや、水浴びする 時間があれば登りたーい、というのが本音だった。

05/25

最終日の今日、天気予報はかんばしくない。 (主に)シングルピッチの岩場、セネン (Sennen) に来る。

僕はバラと組むことに。 経験豊かなバラは、セネンのルートは E3/E4 程度までは ほとんど登ったことがあるらしい(小さい岩場ではないので、相当の数なんですけど!)。 というわけで、選択は僕に任された。 前から登ってみたかったのは、Samson Arete (E2)だが、コンディションは 完璧にはほど遠く、乗り気がしない。 結局、Dexter (VS 4c) をリード。 逆の右側からのルート Dextrose (HVS 5a) は登ったことがある (2007/04)。 結局、そのルートと合流する最後の部分で少し苦労するも、無事登り切る。 VS だしね。

ここで雨が本格的に降り出したもので、必然的にお開きに。 カフェで一服した後、長い帰路の運転とあいなった。

今回、登った数としては正直、不満が残るものではあった。 とはいえ、コーンウォールの岩場が素晴らしいことには変わりなく、 リラックスした雰囲気で、ボウライン登攀会の人々との 連休を楽しめて、悪くなった。


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まさ