今年のノーベル物理学賞が発表になりました。
日本人三人(正確には、中村修二さんは米国籍ですが)による受賞です。
近い将来、中村さんのノーベル物理学賞は確実だと 15年前に
僕は思っていたもので、むしろ遅過ぎるくらいでしょう。
今回の受賞理由は、(実用的)青色発光ダイオード(LED)の開発成功でした。
過去三十年間以上で、人類の日常生活にまで
直接の多大な影響を与えた物理学上の成果という意味で、
青色発光ダイオードの開発成功に勝るものはないと思います。
ノーベル物理学賞は確実だと、僕も含めて多くの物理学者や
半導体業界の人々が信じていた所以です。
念のため、「物理学上」が鍵です。たとえば、インターネットの隆盛は
間違いなくそれ以上の影響を与えていましょうが、それは明らかに
「物理学」ではありません。GPSも、あるいは計算機(コンピューター)の進化も、
工学の成果であって、物理学ではありません。
もっとも、青色発光ダイオードの開発が物理学と言えるかどうか、
という疑問の声は聞きました。
確かに化学や工学と重なる部分なので、それは一理あると思います。
以下、背景と僕の聞き知るところをちょっと解説します。
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