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アイゼン (クランポン)

雪上、特に堅雪上の歩行、および積雪期登攀に用いられます。 4本または6本爪の軽アイゼンから、8、10、12本爪の普通のアイゼン、 さらにアイスクライミング専用の特殊なアイゼンまであります。 夏山雪渓用には、軽アイゼンが用いられることが多いようです。 但し、軽アイゼンはバランスが悪く、かえって危険な場合もあるので、 たとえ夏山用でも8本爪以上の普通のアイゼンを使うべき、というベテランもいます。 「軽アイゼンは、本来ならアイゼンなしでも可能な状況のときに、補助的に 使う用具といえる。したがって、本格的なアイゼンが必要なときに、 初心者に軽アイゼンで代用させるのは危険な考え方である。」[14]。 10本爪以上では、先に(通常)2本の出歯がついている出歯アイゼンが普通ですが、 そうでないものもあります。 「冬山は初めてという人にも最初から出歯アイゼンを買うことをお勧めします」 [13]。 なお、出歯やその次の爪の角度や長さなどで、縦走用と 縦走/アイスクライミング兼用とに分けられます65

(軽アイゼン以外は)取り付け方法などにより、C1, C2, C3 の3種類に分類されま す(たとえば文献[26])。C1型は基本的にウォーキング用、C3型は 一般にハードなアイス・ミックス登攀用、C2型は中間です。幅広い登山を考慮す る時には、C2型で大抵のところは大丈夫でしょう(当然、個々の品によりますが)。

材質としては、チタン製のものもあります。高価でかつ傷みが速い ですが、驚く程軽いです。 「(バンドは)ネオプレーン(製)のものが、凍らず強靭で優れています」 [13](筆者はお目にかかったことがありませんが……)。

ものによっては、最初から着雪防止プレートがついているものがあります。 別購入も可能ですが、アイゼンとの相性をきちんと確かめる必要があります。 着雪防止プレートは、 岩場の通過では邪魔ですし、また、厳冬期にも不要ですが、残雪期は強い味方に なります66。 プレートの素材としては、プラスチック製と ゴム製とがあります(アイゼンのメーカーによって、半ば決まってしまう)。 ゴム製の方が、雪がつきにくいのですが、一般に若干高価です。 また、プラスチック製の自作キットというものも売られていて、 これなら、(手間が必要ですが)大抵のアイゼンにつけることができます。

アイゼン購入時は、靴を店に持参して、相性を確認しましょう。 また、サイズ調節や何らかのトラブルが起きた時に必要な工具も確認しておきま しょう。そして、(持ち運び用の)プロテクター(アイゼンの爪が当たって周りの ものを傷つけるのを防ぐもの)かそれに替わるものも一緒に購入しておきましょう。 なお、夏山でも高山(特に北アルプス)を目指すなら、一般登山道でもガイドブック に載っていない危険な雪渓が残っている場合がありますので、アイゼン一組 必要かも知れません。

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坂野正明 2005年 10月 8日