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カラビナ

安全環付きカラビナと通常のタイプとがあります。

安全環付きのもので、最初に買うべきは、確保用でしょう。必ず、HMS(規格の 名前)と呼ばれる(5.11章参照)、厚みのあるものを 選んで下さい(薄いと、制動が十分にかからない恐れがあります53)。 特にハーネス装着用の安全環付きカラビナは、大きめのものが何かと扱いやすい と思います。 これも、自分(とパートナーと)の命に直結するものですので、できるだけ 自ら購入、管理するべきでしょう。

安全環の仕組みはいくつかあります。最もありふれたのは、ねじを巻くように 固定するタイプです。しかし、 筆者は、最初に買う(つまりハーネス装着用)安全環付きカラビナには、自動ロック されるタイプをお勧めします。ねじ式だと、特に初心のうちは、ロックするのを 忘れる可能性がありますから54。 筆者自身は、さらに安全を期して二重自動ロックのものを使っています。

通常のタイプも、大きめのものの方が、特に冬は使いやすいでしょう。 ゲートの部分がカーブしている(ベントゲート)ものは、ロープをクリップする目的 専用のもの、つまりクイックドロースリング(ぬんちゃく)などのためのものなので、 使用方法を十分に知ってから買うべきです(要するに、最初に買うべきカラビナ ではない)。

ワイヤーゲート(ゲートの部分が針金でできている)のものは、 冬期には凍りつきにくく、また、横に振られた時に一瞬わずかにゲートが開く 事故(ウィップラッシュ現象)が起きにくくなります55[6]。 ワイヤーゲートのものは、きゃしゃに見えるかも知れませんが、決して耐荷重が 少ないわけではありません56。また、 若干軽くなるのも嬉しいところです。欠点はこころもち高いことですが、 それを補ってあまりある利点があると言えましょう。

形は、現在は(HMS以外は)変形D型がほとんどです。微妙な形の差は、それぞれ目的に応じて一長一短ではあり ますが、多くの場合は結局使い回しできますし(上述したベントゲートだけ、お 気をつけあれ)、最初に購入する時には、あまり気にすることはないと思います 57。 ただ、カラビナを買うときには、同一のものをペアで買っておいた方が、 後々、応用がききます(カラビナブレーキやアルパイン・クラッチなど)。

一方、登攀用の強度がないミニカラビナ(アクセサリーカラビナ; ナス環) も、 持っていると何かと便利です58。いい加減に作られているのか(?)、ゲートの部分のできに、ものによって 大きな差があります。購入時にちゃんとチェックしておくとよろしいかと。

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坂野正明 2005年 10月 8日