まず、(冬用)登山靴に関する文献[40]の記述を紹介します。
さて、道具の入手には、3通りの方法が考えられます。
まず最初に、重要なのは、十分な予算を持っている、ということです [40](当たり前ですけど)8。たとえば不十分なお金し か持たずに店に行ったならば、その予算に見合ったものが薦められて、結果、不 十分なものを買う羽目になりかねません。安物買いの銭失いですね。
(3)の自分で製作するのは、ある意味、登山家の究極の 姿だと、筆者は感じますし、憧れます。ただ、安全性に直結する道具(たとえば 登攀用ロープやカラビナなど)に関しては、安全基準を満たした確かなものを購 入するべきでありましょう9。
オーダーメードでは、最も手軽なのは、カスタム・インソールでしょうか。登山 靴自体のオーダーメードもそれなりに一般的です。ザックのオーダーメードも可 能だと聞きます。
(2)の中古品を入手するのは、何かとものいりの初心者 にとっては特に惹かれる選択肢だと思います。多くの道具はそれで問題ないでしょ うが、安全性に直結する道具に関しては、中古で本当にいいかよくよく吟味しま しょう。たとえば、ザイルやヘルメットは、(製造・購入年月日も含めて)過去の 履歴が非常に重要です。新品を購入することを強く薦めますし、少なくとも見知 らぬ他人から入手するのは絶対に避けるべきです。また、古い登攀用具は、(仮 に新古品でも)現代の安全基準を満たしていないことがままあります。
新品を買う(1)場合、一般論としてはやはり、自分で手 に取ってみて買うのに越したことはないでしょう。しかし、色々な事情でそれが かなうとは限りませんし、通信販売やインターネットでの購入も重要な選択肢の ひとつでありましょう。実際、近年は、インターネットでの注文の方がかなり安 くあがることも少なくありませんし。
その際、返品条件を確認しておくのは賢い方法でしょう。また、通信販売で買う ものと買わないものは(可能なら)線引きしておきましょう。フィット感が決定的 に重要なもの(靴、ザック、ハーネスなどなど)は、可能な限り、試着できる状態 で入手したいものです。「(ハーネスを)どうしても通信販売で買う必要があるな らば、サイズ調節の幅が極端に大きなものにすべき。」[37]。(靴で) 3サイズ一緒に注文して合わなかった2サイズを返品する[40]、と いう手もあります -- つまり最初から返品を計算に入れておくわけです。
逆に、店を選べる(贅沢な!)状況の時は、何が最適な店かよく考えましょう。 一般には、アウトドア用品店よりはやはり登山用品店の方が、 品物の質、量ともに優れていますし、店員も知識豊富なことが多いです。 でも、登山用品店でも、店によって店員の知識は千差万別です(そして、同じ店 でも、店員によって激しく差があるのもものの道理)。一般論としては、 知識豊富な店員のいない店では、品揃え、商品の管理状態とも期待できず、 店員の助言も当てにならず、最適な買い物は期待しにくいでしょう。 なお、ものによっては、登山用品店以外の店の方が優れている場合もあ ります。たとえば、筆者は、サングラスをシャモニー10の眼鏡屋で購入したところ、何も言わないのに、柄の長さを 調節してくれて(倉庫まで柄を探しに行って、取り替えてくれた)感動しました。 恥ずかしながら、筆者自身は、長さが合っていないのに気づかなかったものです -- 登山用品店だったらほぼ間違いなく、何も言われず、そのまま渡されておし まいだったことでしょう!
店頭で買い求める場合、完全に同一の(はずの)ものであっても、幾つか手にとっ てみて、最良のものを選ぶことをお奨めします。山道具の不良品は、よくて不快、 最悪、命に関わりますし。そして不良品の割合は、思った(期待する)よりも多い かも知れません。第一、同じ金額を払う以上、よりいいものを手に入れたいとこ ろでしょう!
最後、旅先で購入する場合、(店を出る前に)購入する品物に不具合がないか、一 個一個、普段以上にしっかりと確認したいところです。たとえば袋詰めになって いたなら、その場で開封して確認する、と。そのうえで、不都合があった時にど うするかを考えておくといいでしょう -- 特に高い買い物の場合。可能ならば、 その店を再訪できる期間の間に実際に使用できれば言うことありません。