△第33号: ヨークシャーデール初体験
- 発行日
- 2006/09/09
- 発行者・筆者
- まさ (坂野正明)
まさです。
来週から一時帰国するので、3週間くらい当メルマガはお休みになります。 というわけで、今週は 2回配信します。
昨2月に、イングランド北部のヨークシャーデール(Yorkshiredale)に 初めて行きました。 今回、その記録を核とします。 ヨークシャーデールと一口に言ってもかなり広い領域を指しますが、 今回は、その中の石灰岩地帯での岩登りでした。 あわせて、前号に引続き、岩登りについて 紹介します。今回は、スポーツクライミングにおける中間支点がテーマです。 お楽しみ下さい。
目次
- 登山記録編 〜〜 ヨークシャーデール初体験 〜〜
- 英国の山紹介編 〜〜 ヨークシャーデール (Yorkshiredale) 〜〜
- 登山ミニ知識編 〜〜 スポーツクライミングの中間支点 〜〜
- Webページ更新情報
登山記録編 〜〜 ヨークシャーデール初体験 〜〜
南カンブリアン石灰岩地帯の岩場のひとつ、ハットン・ルーフ・クラッグズ(Hutton Roof Crags)に 行く。 10(8?)メートルに満たない高さの石灰岩の岩場が横に広がる岩場。 どんよりとした天気で、かなり冷える今日、僕の動きは爬虫類と化している……。
それでも、今日のメインとして、Cyclops (HVS 6a) に挑戦。 3メートル上の大きなルーフが核心だろう。 とりあえずボルダリングで様子見で 登り始めるも……難しく、そもそも核心の前までも登れない!
ジョンが、こうやって登るんだよ、と見せてくれたのはいいが、 そんな高いホールド、僕にゃ、どうやっても届かんよ! グリット石なら 誤魔化しようも色々ありそうなものだが、石灰岩の場合、致命的なホールドに 手が届かなければ、工夫の余地が少ない……。結局、僕は諦めることとなった。 次の時への宿題としよう。
正直、この岩場は、もうひとつアピール する点がない気がしたものだった。ただし、低難度のルートが豊富にあり、 どこからでもすぐ下れるから、初心者の 練習には最適だろう。
△宿泊
今回泊まった小屋は、 Yorkshire Ramblers Club Lowstern Hut。 名前の通り、「丘歩き」の人々のクラブかと思いきや、実はかなり 活発で、ケイビング(洞窟探検)やクライミングでも有名な クラブのようだ。実際、小屋には、ケイビングから帰ってきた人が (濡れて泥で汚れたまま)入るための専用部屋まで備わっている。 (……以下略。詳細は以下のWWWページで)
△以上、記録の一部。全文は、以下に載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20060211_yorkshiredale.jis.html
英国の山紹介編 〜〜 ヨークシャーデール (Yorkshiredale) 〜〜
英国の本土ブリテン(Britain)島でもっとも有名な山地がペニン山地です。 中学の地理で学ぶくらい。古いなだらかな山地(丘陵地帯)です。そのペニン山地の 南側がピーク地方、北側の部分がヨークシャーデール(Yorkshiredale)と呼ばれます。 ヨークシャーデールは、緯度的には湖水地方の西側に位置します。 湖水地方以外では、イングランドで最も高い山々がある地域で、人里から もっとも遠く離れられる場所でもあります(とは言っても、半日でどこでも 行けますが)。
石灰岩地帯も少なくなく、ケイビング(洞窟探検)も盛んだと聞きます。 実際、当地の某アウトドア用具店(の 技術用品コーナー)では、クライミング用具とケイビング用具が半々という 雰囲気でした。
ピーク地方、まして湖水地方ほど観光化されていないので、静かな 山行が楽しめる地域と言えるでしょう。
△この記事は、以下にも載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/info/yorkshire.html#yorkshiredale
登山ミニ知識編 〜〜 スポーツクライミングの中間支点 〜〜
(前号(第32号)「スポーツクライミングと伝統登攀」からのつづき。)
当メルマガ前号で、 スポーツクライミングと伝統登攀とでは、 中間支点の作り方が違う、と書きました。 今回は、まず、スポーツクライミングにおいて、中間支点をどうやって作るか、 述べていきます。
スポーツ・クライミングでは、事前の「工事」が許されるので、 極論すれば、どんな大がかりな建設工事をしても構わないことに なります。たとえば、岩場のすぐ横に、(重機を使って)腰周りほどある 金属柱を建てるなり、足場を組むなりして、そこに支点を作っても、 倫理的に問題無いはずです。
一般的には、そこまで面倒なことはせずに(岩場まで重機を持ち込むのも 大変ですしね)、 ほとんどの場合は、あらかじめ金属ボルトを岩に打ち込んでおくことで、 支点としています。具体的に は、岩場の上から垂らしたロープで、上から懸垂下降などで降りてき て(実際に登る何日も前の話)、電動ハンドドリルで岩に穴を開け、そ こに金属ボルト(太い釘のようなもの)を打ち込み、強力接着剤(建築 用並の強度があるらしい)を流し込んで固定します。この支点は、 実質上、岩と同化しているのと同じことで、当然、恐ろしく 頑強な支点になります(強力接着剤を使わない方法もあります。支点強度 は弱いですが、設置は容易です)。
そして、登るときは、上からロープを垂らして登るのではなく、下か ら(金属ボルトを落ちたときの保険(=中間支点)として使いながら)登っていくのが 美しいスタイルだとされています。「美しい」と言えば、どちらでも いいように聞こえそうですが、現実は、フリークライミングの「ルー ル」では、上からロープを垂らして登ったのは、登ったことにならな い、とされています。
個人的には、上から垂らしたロープによる、電動ドリルで行われた 「工事」に頼っている段階で、どっちでも同じだと感じますけどね。
さて、次回は、いよいよ(英国流?)伝統登攀での中間支点の取り方に ついて解説します。ボルト類を一切使わない芸術です。乞御期待!
Webページ更新情報
- この記事は、以下にも載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/backnumber/eu033.html
次回予告
次回は… 「ピーク地方の新岩場(バンフォード・エッジ)」
See you later!
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