ナチュラルプロテクション(自然支点)と日本の登山


ナチュラルプロテクション(自然支点)と日本の登山

2006年9月の山行で、 シュリンゲやカラビナ類に加えて、ナッツ数個とヘックス1個とも 持参しました。いわゆるナチュラルプロテクション(中国語なら自然支点?)を 得るための登攀道具類です。 事前に、「そんなの要らないでしょう」と山仲間には言われたものですが、 結局、持参していて本当によかったと思いました。持参した道具は全て 役に立ちました。

ナッツ類なしには、夏山高山縦走では、(鎖場や完璧なボルトがない限り)岩角に シュリンゲをかけるくらいしか十分な支点を作る方法はないと 思います(多くの人は、それもなくただ単に絶対落ちないと信じているだけ のように見えますが)。 あとは、なんとなく丈夫そうに見えるハイマツが運良く生えているか、 赤茶けた、ん十年前からの残置ピトンに命を預けるか。 それくらいなら、その横にでもナッツをセットするだけで、随分と心の 平安が得られるところでしょうに。

自然支点を使いこなすには、確かに相当の訓練と経験と(知識と)が必要では あります。でも、落ちたら終わりの山を歩く(登る、下りる)なら、それだけ の手間をかける価値は十分あると個人的には思います。 日本全国の山での 平均遭難者数は 1日あたり 3人(!)にものぼるとか。ほとんどは それ以前の問題だとは思いますが、安全性を向上させる努力はしておいて 損はないかと。明日も楽しく山登りができるように。


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http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/doc/naturalproinjapan.html


まさ