▲欧州的登山生活▲

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第2号: 美しのトリドン山地正月山行 (その二)

発行日
2005/10/25
発行者・筆者
まさ (坂野正明)

まさです。
本号は、引き続き、スコットランド最北端に近いトリドン山地の 山行記録が主題です。「英国の山紹介編」では、関連して、 スコットランドを採りあげます。

トリドン山地は スコットランドで最も美しいと言われる場所である
http://square.umin.ac.jp/~massie-tmd/site.html#Torridon

目次


登山記録編 〜〜 美しのトリドン山地正月山行 (その二) 〜〜

  • 期間: 2005/01/02 -- 2005/01/08 (6泊7日)
  • 参加者: トム、バーニー、ローレンス、サラ、ジョン、アレックス、トビー、まさ

(つづき)

01/04

今日の目標は、Coireag Dubh Beag の Access Gully (スコットランド・グレード I)。 幸い、今日は雨は降っていない。8:26発。
谷筋の取付きで装備を整えて、コンテで登ることにする。 僕のリード。60m のロープとは言え、 5人引っ張るのは大変そう…。

雪が少ないため、谷筋でもしばしば岩が露出していて、時にボルダリング的な 岩登りになる。一カ所だけ氷があった。基本的に僕がソロでリード、必要に 応じて後続を順次確保、という形で、登っていった。確保支点は、ナッツとスリング とでほぼ問題なかった。

2年前に登ったジョンによれば、すべて完全に雪で埋まっていた2年前よりはずっと難しかったそう だ。最後、稜線上のコルまで上り詰めた時、後ろの確保状態 を確認できたところ、どうも後ろに行けば行くほど、伝言ゲームのようなもの で、確保がおろそかになっていったようだ…。コンテの経験がほとんどない人 を 5 人引っ張るのはやはりなかなか無理がある、ということか(当然?)。まぁ、 難しいルートではないし、安全には十分留意したからそれほどの危険はないのだが。

Stuc a' Choire Dhuibh Bhig の山頂(915m)を踏んだ後、 山の反対側に下山しかかる頃にはすっかり日が暮れてしまった。 ヘッドランプを頼りにして、18:30 舗装道(A896)にたどり着く。ふー。

今日はコンテのいい訓練になったし、僕にとってはそう悪くな かった。ただ、雪がない分、特に冬山初めての人々にとって、面白かったか どうか…。残念。お天道様だけはどうしようもないからなぁ……。

01/06

BBC4の船舶天気予報を聞くと、今日の天気は荒れ模様、最高風力 Storm 10 になるという…。一応、出立するも、あまりの風(雨)の強さに、 しばらくして撤退して引き上げた。

皆の士気もかなり低い。アレックスらは、予定を早めて明日帰ろうか、と話し 合っている。そもそもこの嵐では何もできない。そして、ただでさえ少なかっ た雪が、連日の雨でみるみる融けていっていて、とても冬山を楽しめる状況で はない。実際、仮に雪がどかんと降ったとしても、安定するまで一日見たいか ら、そうすると、どのみち登山の時間はないことになる。うーん、残念だ…お 天道様にはかなわない。

ただ一人、ローレンスは乗り気だった。風が強くて危険なのは困るが、雨に濡 れるのは、十分暖かくさえあれば、気にならない、とおっしゃる。心意気やよ し。明日は、(天候が許せば)雪の谷筋から Beinn Eighe を目指すことにする。

(つづく)


英国の山紹介編 〜〜 スコットランド概観 〜〜

スコットランド(蘇格蘭)は、英国の中ではかなり山がちな場所です。 中でも中北部は「ハイランド」と呼ばれる美しい場所です。 イングランドに比べて人口密度が圧倒的に低いので、原野が楽しめます。

私は,休暇でロンドンに行ったという人は哀れに思う.湖水地方に 行ったという人に対しては優越感を感じる.そしてハイランドに 行ったという人にはこの上もない嫉妬を覚える.
http://square.umin.ac.jp/~massie-tmd/site.html

英国の山を高い方から数えると、上位50位くらいは、 蘇格蘭の山だけで占められてしまいます。 中でも、スコットランドの 3000フィート(914.4m)を超える山を(最初に数え上げた 人にちなんで) Munro と言います。英国版「深田久弥の百名山」ですね(全284座)。 加えて、2000フィート(=609.6m)を超える山々を Corbett と言います。
http://www.siliconglen.com/Scotland/16_13.html
http://www.walkingontheweb.co.uk/Munro's.htm

スコットランドの元々の言葉はゲーリック語です。しかし、現在 ではほとんどの地元民は英語しか喋り(れ)ません。ただ、地名(特に 山の名)はゲーリック語が多いため、発音に窮するところです。

スコットランドが素晴らしいのは、私有地であれ、(法的に)基本的に どこを歩いてもいいことです。牧場の柵があれば、乗り越えて歩いて も構わない。原理的に人家の裏庭に入っても構わない(街中なら別で しょうが) --- ものを破壊したり、悪いことをしなければ。ほぼあら ゆる場所に「所有者」がいる現代、これは素晴らしい法律です!

この広大なスコットランド、何カ所か登山の見所を挙げます。

Fort William (村) と Ben Nevis (ベン・ネビス山)
前者はおそらくスコットランド最大の登山基地で、英国最高峰 のベン・ネビス山をはじめ多くの山々への拠点。
Glencoe (グレンコー)
美しさで有名。英国一厳しい登山の舞台。
Isle of Skye (スカイ島)
非常に有名な観光地でありながら、自然が保たれている。南部の Cuillin(キュウリン)山地が白眉。英国最高の縦走ルート。
Torridon Hills (トリドン山地)
スカイ島のほぼ対岸に位置する、人里離れた美しい山々。
Cairngorm (ケアンゴーム):
スコットランド中央部、英国で最も山深く、寒い場所。

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