▲欧州的登山生活▲

→ 次へ← 前へ↑ 目次へ



第28号: 美しのトリドン三たび (その二)

発行日
2006/07/27
発行者・筆者
まさ (坂野正明)

まさです。
一週間前の週末、湖水地方に行きました。「暑い」だけに、素晴らしい晴天の中の 登山を楽しめました。その時、現地で、昨夏のアルプスの講習会で一緒だった 友人に会う予定でいました。高速の途中のサービスエリアで、彼に携帯メイルを 入れたところ、すぐに返事が返ってきて……、なんと彼もたまたま、全く同じ その時に同じサービスエリアにいることが分かって、そこで一年ぶりの再会を 喜び合うことができたのでした。恐るべき偶然、と仰天しました。

今回のスコットランド山行では、それに勝るとも劣らない思いがけない 偶然の出会いがありました。僕の山の先輩 H氏は、長く山をやっていると そういうこともあるもんだよ、と言っていましたが……、ほとんど できすぎた偶然に思ってしまいます。

池田正行氏がトリドン山地を語って曰く
その伝説の地では信じられないようなことが起こる.
http://square.umin.ac.jp/~massie-tmd/site.html#Torridon
本当でした!

目次


登山記録編 〜〜 美しのトリドン三たび (その二) 〜〜

12/31

12/30 に Munro の一つ Tom na Gruagaich (922m) を登った翌日、大晦日の今日、 別の Munro、Beinn Eighe山系の Ruadh-stac Mòr (1010m) へ。

4年前に(Liathach目指して)辿った (あぁ、当時は雪道だった……)ごくゆるやかな登山道を歩いていく。 やがて達した有名な Triple Buttress の前で、飛行機のエンジンなどの残骸が散乱しているのを 見かける。半世紀前、この Triple Buttress に衝突して墜落した飛行機の 残骸なのだそうだ。半世紀を経て、未だに形を残しているか……。

ここから、コルを目指しての急登。雪が積もっていれば、楽しい(スコットランド 冬季)グレード I だろうが、今の状況では、単なるザレ場、嬉しくない道だ。 コルが近付くと、そのコルに立っている人影が二人見える。例によって、 今日、見かけた唯一の人影。ひと足先に着いたジョンが話しかけている。

そして……、僕が到着して、驚いた!! 僕とジョンとの旧友、同じ山岳部の OB/OG、リッチ・B とローレンではないか! よりによってこんな地の果てで再会するとは! 何たる奇遇! 彼らが山を続けていることさえ知らなかった。

トリドン山地は、山をやっている人ならば、それなりに知ってもいようが、 普通の一般人に言っても、それ何? 地名?、と聞き返されるのがおちなくらい マイナーな山だ。スコットランドの北西端ということは、交通も不便、 当然、訪れる人も少ない。そして、今日、僕らが目指した山は、(Munro とは言え) トリドンの中でもマイナーな方だ。少し奥まっている場所にあるし。実際、 彼ら二人が、今日、山中で見かけた唯一の人々だったのだから。よりによって、 こんな場所で、しかも、スコットランド最大のお祭り日である(hogmanay) 12/31 に 会うなんて。奇跡的だ!

リッチは、コルに立っていて、ローレンに話しかけたらしい。
「誰か二人登ってくるよ。」
「あれ? なんか、まさの声に似ている気がするねぇ(まさかね)。」
「ちょっと待った、(先に登っている)もう一人は、ジョンと違うか?」
「えーっっ!! ありゃ、ジョンとまさだよ、間違いない!! うゎー!」
と当然、彼らにとっても真に驚きの対面であった……。

山を続けていれば、こんなこともあるのだろうか……。

リッチとローレンとは、近くのキロキュー(Kilochewe)村(15km先?)で自炊形式の宿 に泊まっているという。 ホグマニー(hogmanay)の今宵、ジョンと二人、そこまで出かけ、 村のホテル(兼パブ)で再会を祝して乾杯、ホグマニーを祝い、そのまま、二人の宿に 泊めさせてもらったのだった。素晴らしきかな!!

(つづく)


英国の山紹介編 〜〜 トリドン山地へのアクセス 〜〜

トリドン山地近辺へ南(イングランド)からアクセスするには、大きく分けて 東海岸経由と西海岸経由の二つある。最大幹線路は、グラスゴー(Glasgow; 西海岸 近く)近くからインバネス(Inverness; 東海岸)まで斜めに突っ切る高速道 M80(とA80) から国道 A9、そして A82。これが、僕らが通ったルートだった。 つまり、中央よりは東寄りのリーズから、一旦西海岸(グラスゴー)近くまで出て、 その後、東海岸(インバネス)まで出て、最後、トリドン(西海岸)まで横切る、 という大周り経路…… (後略)

△以上、トリドン山地の紹介文に加筆したものの一部です。全文は、 次のURIでどうぞ。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/info/scotland.html#torridon


Webページ更新情報


次回予告

次回は… 「美しのトリドン三たび (その三) 〜〜 冬山を求めて」

See you later!


発行: まさ
WWW page: http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/
email: alpin…@s…

このメイルマガジンは以下のサイトのシステムで発行しています。

めろんぱん
http://www.melonpan.net/
melma!
http://www.melma.com/

メイルマガジンの登録・解除は以下のページからどうぞ。
 http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/

お便りについて。

歓迎します! お便りはマガジン上で紹介させてもらうかも知れません。 ハンドル名(と差支えなければ居住都道府県)をお書き添えください (無指定の時は平仮名略字表示にします:「世界の環境ホットニュース」 方式)。逆にもし紹介して欲しく無い場合はその旨、明記下さい。



→ 次へ← 前へ↑ 目次へ