2006/02/19 Froggatt Edge (ピーク地方) 登山記録/感想文 (by まさ)

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総括

山域
Peak District/Froggatt Edge
参加者
スティーブ・E、ドム、アダム・H、ニール、ピート、ガレス、レイチェル、トビー、まさ (ULMC)
期間
2006/02/19 (日帰り)
Froggatt Edge
  1. Downhill Racer Area/Allen's Slab (16m S 4a); Leader Masa (2nd Toby)
  2. Downhill Racer Area/Trapeze Direct (12m VS/HS 4c); Leader Toby (2nd Neil, 3rd Masa)
  3. Downhill Racer Area/Gamma (12m VD); Leader Neil (2nd Masa)
  4. Chequers Buttress/Chequers Crack (14m HVS 5b/5c); Leader Masa (gave up)
  5. Tody's Wall/Heather Wall (16m S/HVD 3c); Leader Neil (2nd Masa)
  6. Terrace Crack Area/Terrace Crack (12m VS 4b); Leader Toby (2nd Neil, 3rd Masa)
天候

登山編

昨日に引続き、ピーク地方、今日は定番 フロガット・エッジ(Froggatt Edge)へ。 定番と言いつつ、いや定番だからか、僕が最後に来たのは、 1年以上前になる。

僕は、トビー、ニールと組んで登り始める。最初のリードは僕。 ウォーミング・アップも兼ねて……、と Severe の Allen's Slab を登り始めるが、これがどうしてなかなかタフ。最初のクラック直登はいいが、 そこから右への斜上が結構怖い。まず、中間支点の取り方にちょっと工夫が必要。 何とか十分なだけ取れるとは言え、(十分に取るには技術が必要なので) Severe の レベルより高いような気がする。

そして、そこからのトラバース気味の斜上が結構、高度感がある。躊躇して いたら、「大丈夫だよ、ホールドは十分あるんだから。」と通りがかった ドムからの声に後押しされて、踏み込む……何の事はない、簡単だった。 まぁ、何と言っても 4a ムーブだからね。いいルートだ。感心した。

次いで、トビーが近くの Trapeze Direct をリード、ニール、僕とフォローする。 僕はこのルート、2年前に(やはり フォローで)登ったのを覚えている。真ん中の出っぱりが核心。今回は、前回より 少し楽に越えられた気がする。

続いてニールが VD の Gamma をリード (僕は、これも2年前にフォローで登っている)。 比較的最近、リードを始めたニール、いきなりぬんちゃくに逆クリップして くれた。おいおい! ルートは易しいので、特に問題なく登り切る。

そして、今日のハイライトとして、僕は、HVS の Chequers Crack に向かう。きれいなクラックが縦に走り、時折かぶっているルート。 しかし、クラック(地上 2m ほど上)にたどり着いて、最初の中間支点を 取った頃には、早くも結構消耗。クラックに取り掛かるも、楽ではなさそう。 ジャミングもうまく極まらず、レイバックも不安定。 見た目よりいやらしいクラックではないか。 というわけで、休憩すべくクライム・ダウンしようとするも……落ちてしまった。

安全に登るには、もう一つ上に中間支点を取りたいところだが、それも 結構な仕事量。 結局、地上に降りたり、ロープにぶら下がって休みを入れた後、 極まりそうなナッツにぬんちゃくとロープまで通して、中間支点を取ることだけを 目的に登る……極まった!

さぁ、中間支点は十分。これで後は、登るだけだ。中間点に立派なレッジが 見えているので、そこまで登れば休憩できる。つまり、目の前のクラック 2〜3 メートル(多くの人にとって、ここが核心らしい)さえクリアすればよい。 トライ。再トライ。再々トライ……。

だめだった。すでに力を消耗し過ぎたか。力尽きて、ここで諦める。 トビー、ニール、長の確保をありがとう! (実は途中で確保をニールに代わった トビーは、その間に、有名な Three Pebble Slab (E1 …だったが、最近は HVS と見なされている?)をリードしたらしい。 トビーにとって初めての E1 リードだったそうで、今日は、岩登り人生の中で 最高の日だった、といたく御満悦だった)。

ドムによれば、 Chequers Crack は、中間支点を取るのが確かに楽では ないのだそうだ。(クラックだから)極める場所自体は多くても、極める ために休むような場所がないから。だから、彼に言わせると、 「下でスポットする人を数人集めて、ボルダリング・マットを敷いて、 最初のクラックまでとにかく登り、そこで 一つ支点を極める、後は、中間レッジまで一気に行って、そこで休みつつ次の 支点を極める、その後は、上まで一気に抜ける、それがコツ」なんだと言う。 それは結構、怖いかも……。僕としては、もっとスタミナや力を鍛えて、 もう少し安全に登りたいなぁ、と思ったのだった。いずれにせよ、 残念だが、今日の僕の手にはおえなかった、ということだ。

さて、ナッツ類を回収する必要があるので、僕が上に回って、トップロープをセット。 ニールが登ることを試みるも……、最後の中間支点まで辿りつかずに諦めて しまった。まぁ、簡単なルートではないからね。僕が懸垂で降りて、回収。 そして上の確保支点をクリアする頃には、随分と時間が経ってしまった。

今日は、もうリードは十分(実際、僕のリードで時間を使い過ぎた!)。 あとは、他の人にリードを任せるのみ。 ニールが、 Heather Wall をリードしたいというので確保 (このルートも、僕が前回来た時に (リードで)登った)。楽しみながらフィニッシュしたようだ。僕は登山靴でフォロー。

最後、トビーが VS 4b の Terrace Crack をリードする。VS 4b?! 下から見る限り、核心であろうオーバーハングは 6a ムーブ くらいに見えるけど……? しかし、トビーは、大きな苦労もなしに 核心を越え、そのまま登り切った。ニールがフォロー。そして僕。ニールの取り 残した中間支点をひとつ回収してから、オーバーハングへ。確かに、難しく ない! 隣の壁も使えるおかげだ。4b のグレードは妥当だった。いいルートだ!

こうして、一つ宿題を残して、久々のフロガット・エッジの岩登りを終えた。 今日は、それなりの数登れて、楽しめて、悪くない一日だった。 次こそは、Chequers Crack を登ろう!


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まさ