▲欧州的登山生活▲

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第11号: ピーク地方伝統のクラックルート

発行日
2006/03/01
発行者・筆者
まさ (坂野正明)

まさです。
ピーク地方の岩場のフリークライミングが精力的に開発されたのは、 1950年代が皮切りでした。ジョー・ブラウンとドン・ウィランス(後 者は、ウィランス型ハーネスで日本でも知られているでしょう)という 二人の英雄が新時代を切り開きました。

ミルストーン・エッジは、ピーク地方には珍しい 20m を超える高さ の垂壁の岩場です。縦に走るクラックが素晴らしい。あまりに垂壁だっ たためか、当時、フリークライミングに向かない場所として、ピトン をがんがん打ち込むエイドクライミングが盛んだったそうです(ピー ク地方の中では珍しい)。それがジョー・ブラウンらがやってきて、 不可能と思われていたルートをフリーで難なく(?)次々に登ってしまっ たとか。その結果、エイドクライミングはほとんど一夜にして、止ん だと聞きます。

ずっと再訪したかったミルストーン・エッジにやってくる機会があり ました。 今回はその記録です。

目次


登山記録編 〜〜 ピーク地方伝統のクラックルート 〜〜

  • 山域: (南東部)ピーク地方/Millstone Edge
  • 期間: 2005/06/19 (日帰り)
  • 参加者: ジョン・M、まさ

2年ぶりの Millstone Edge (ミルストーン・エッジ) に。

最初、南端の小振りの壁で二、三登った後、場所を移して、いよいよ Millstone らしい切り立った崖に向かう。London Wall Area の Bond Street (22m HVS 5a) を今日のハイライトとしよう。Millstone の HVS ルートの中でも有名で、三ツ星お薦めルートだ。下から上まで、 垂壁にフィンガーからフィストのきれいなクラックが一本走る。二カ 所のオーバーハングが核心か。核心の前で休めそうなのは嬉しい。 「本気かい?」というジョンの声を背に、いざ取り付き。最初のまっ とうな休憩点まで、フィストくらいのクラックだが…、左側のホール ドを適当に使って、手の方はあまりジャミングに頼らずに登りきる。 ちょっと緊張。そこからさらに、ジャミングやフェイスを適当に組み合わせて、 三角型の窪みの休憩点まで登っていく。 この真上が核心。プロテクションをしっかり極める。左側では、ピー ナッツに衝撃吸収スリングを組み合わせておく。十分に休憩を入れた後、ジョ ンに「行くでー」と声をかける。指一本半分のクラックにフィンガー ジャムがきれいに極まって、核心を超えることができた。 その上のオーバーハングは、下から見ると難しそうだったが、実際は 難なく乗り越えられた。その上のレッジのさらに数メートル上で終了。 フォロー時、ジャミング好きのジョンは、随分と楽しんだようだ。 取付きのクラックも、ジョンは、ジャミング一本で乗り切ったという。 この後は、少し歩いて HS の Great Slab をジョンのリードで登った。 スラブの真ん中に斜めに走るクラックに沿って登るルート。2年 前にマークが登ろうとして、濡れた壁に諦めたルートだ。なつかしい。 雨がかなり近づいている模様なので、今日はここまで、 急いで駐車場に戻る。駐車場に着いた途端に雨がざーざー降り出した。 いやぁ、運がよかった、スラブをリード中の真ん中で雨が降り出して いたら……あまり愉快な経験ではなかったろうね、とジョンのコメント だった。

△以上、記録の一部。全文は、以下に載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20050619_millstone.jis.html


英国の山紹介編 〜〜 ピーク地方南東部グリット岩地帯概観 〜〜

イングランドのピーク地方南東部には、グリット岩の岩場が点在しま す。グリット岩は砂岩の一種ですが、丈夫で、摩擦が非常によく効く 岩で、クライマーに好かれています。そして、このピーク地方南東部 こそ、イングランドの岩登りの伝統の中心地です。

ピーク地方への拠点となるシェフィールド市在住の世界的クライマー がある時、インタビューに答えて言ったとか。「俺なんて、(住んで いる)○○通りで、3番目にうまいクライマーに過ぎない。」 岩場の高さは、どの岩場もおよそ、数m から 15m くらいです。必然 的に、ほとんどがシングルピッチのルートになります。以下、主な岩 場を列挙します。 最も有名なのが、スタニッジ・エッジ(Stanage Edge)。見晴しのいい 荒野の中に幅 4km 以上にもわたって延びる長大な岩場です。 Stanage Edge に隣り合うように東側に位置するのがバーベイジ (Barbage)。南部バーベイジ(Barbage South)には、ピーク地方で最も 難しいルートがあります。逆に西側に位置するのが、バンフォード・エッジ (Bamford Edge)。最近、立ち入り制限が解除されました。 南に下って、ミルストーン・エッジ(Millstone Edge)は、他になく 20m を 超える壁が連なります。そこから歩いて15分の距離のローレンスフィールド (Lawrencefield)は、林の中の静かな岩場です。 さらに多少南に下ったところに、フロガット・エッジ(Froggatt Edge)、それにカーバー・エッジ(Curbar Edge)が続きます。前者は、 スタニッジに次いでポピュラーな岩場と言えましょう。さらに南に 隣接して、バスロー・エッジ(Baslow Edge)。そして、この地域 の南端には、ガードムズ(Gardoms)、バーチン・エッジ(Birchen Edge) とチャッツワース(Chatsworth)が控えています。特にバーチン、バスロー には低難度のルートがたくさんあります。 スタニッジの端からチャッツワースまでは十数km に過ぎません。そ の狭い地域に、メジャーなものだけでも、これだけの岩場が密集して います。だから、一日の間に岩場の「はしご」も普通です。魅力的だ と思いません? 参考: http://www.rockfax.com/databases/results_area.html?id=1

△この文章(プラスα)は、以下にも載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/info/peakd.html


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あとがき

週末は風邪に負けず湖水地方に行き、最高の時を過ごしてきました!

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