▲欧州的登山生活▲

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第47号: ピーク地方で敢えて石灰岩(ハルボロー・ロックス)

発行日
2007/04/04
発行者・筆者
まさ (坂野正明)

まさです。
今回は、先の 11月にピーク地方の石灰岩地帯に岩登りに行った記録から 始めます。ピーク地方と言えば、グリット石が有名ですが、実は広大(?)な 石灰岩地帯も広がります。グリット石と違って、マルチピッチの岩々が 連なるのも石灰岩地帯なので、そこは一度は訪れてみたいと思っています。 しかし、11月は石灰岩に向いている季節とは言い難く、また今回は シングルピッチ、それも 10m 未満のルートがほとんどの岩場への 山行企画でした。なんでわざわざそんなところを……とは思わなくも なかったですが(いや、うんと思いましたが)、今までピーク地方の石灰岩 で岩登りしたことのなかった僕は、どんなものか見てみるのも悪く なかろう、と参加してみたものでした。

あわせて、ピーク地方の概観の紹介文を今回で一通り完結しました。 お楽しみ下さい。

※なお、今週後半から復活祭の休暇なので、次の配信は少し遅れることに なると思います。あしからず。

目次


登山記録編 〜〜 ピーク地方で敢えて石灰岩(ハルボロー・ロックス) 〜〜

今回、ピーク地方の石灰岩地帯の中で最も易しいシングルピッチのルートが揃う、 ハルボロー・ロックス (Harborough Rocks) に、山岳部の山行として来た。 来てみると、確かにアクセスはよく、岩の高さも低く、一度登った後も 取付まですぐ(安全に)下れる。端から端まで歩いても大したことのない 小じんまりとした、マイナーそうな岩場だ。初心者の練習にはなかなか合っていそう。

この日の僕のハイライトは、 ハルボロー・ロックスで最も目立つ岩、トライデント(三つ叉鉾)・バットレス の中央を登る HS 4b の Trident Eliminate だった。僕らが出向いた時、ちょうど、ドムがソロで登ったところだった。 核心は半ば以上登ったところ、 つまり地上 6m から上で、下もごつごつしているから、落ちれば死にかねないが……、 勇気ある(無謀な?)奴だ。デイブやアダムもトライしようかとしていたが、 こちらはすぐ諦めていた。賢明な判断だろう。

一方、臆病者の僕は重装備に身を固めてリード。中間点のレッジまでは 易しいが、その上のちょっとしたオーバーハングはちょっとムーブを考える 必要がある。なかなかのルート、割と楽しめた。ソロ? とんでもない!

全体的に見て、このハルボロー・ロックス、再訪したいと思うほどの岩場では なかった、というのが正直な感想だ。低いし、格別の特徴があるわけでもなく、 もうひとつ魅力が感じられなかった。(グリット石でなく)石灰岩なんだから、 強烈な高度感のもと、素晴らしいホールドで登っていけるくらいでないと、魅 力を感じにくいか。

ちなみに今日、ドムは、この岩場の (RockFaxのガイド本 に載っている)ルートを 1日で全て制覇した、と満足気だった。 数としては、40を超える。全てボルダリングで登ったようだ。 確かに全てのルートは HVS 以下だから、ドムの技量を持ってすれば余裕 だろうし、高さも低いとは言え……、でも中には 10m を超えるルートで 核心が上部にあるものもある。 うーむ、勇敢というか、怖いもの知らずというか。

△以上、記録の一部。全文は、以下に載せました。
 http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20061105_harborough.jis.html


英国の山紹介編 〜〜 ピーク地方 (Peak District) (その三) 〜〜

(第43号「ピーク地方 (その二)」からの つづき。)

では、岩登りをしない人にはピーク地方は単調な丘陵地帯? そんなことは ありません。たとえば、ピーク地方最高点付近のことをキンダー・スカウト (Kinder Scout)と呼びますが、このキンダー・スカウトはほぼ平坦で目印らしき 目印がなく、それでいて地面は高さ 2〜3メートルの畝続きとなっています (人の背丈を越えるような木は生えていません)。 そして、そこには登山道はありません。 つまり、ピーク地方最高点に達することは、 ナビゲーションの技能が試される冒険行になります。 そこは牧場でもないので羊もいなく、時折はねる兎や飛び立つ鳥を見ながら、 おそらく他に訪ねる人もいないかごく少ない中、自然の中の探訪を楽しむことが できます。そしてそんな場所は、キンダー・スカウトだけでもないのです。

ピーク地方には牧場が多いと前述しましたが、これはつまり、 (キンダー・スカウトやブリークロウを除いて)ほとんどの場所では、 なんとなく人工の影があるということでもあります。だから、おだやかな 夏の日なんかに(どうしようもなく道に迷う恐れなく、人里からの完全な隔絶感を 味わうこともなく)気楽にゆっくりと丘陵地帯を歩くのには、 ピーク地方は最適ということでもあります。 遠くに別の(多分もっと高い?)丘の数々をのぞみながら。

文化的には、ピーク地方南部のマットロック(Matlock)町から南にかけての ダーウェント谷(Derwent Valley)が最も有名でしょう。産業革命発祥の地として、 世界遺産に登録されています。ひとつの建物や施設が、というのではなく、 谷全体として文化遺産として登録されているものです。登録スポットをめぐって 一日歩くのもひとつの楽しみかも知れません(僕は一度行って……、個人的には 期待外れでしたが)。なお、マットロックは厳密には、ピーク地方国立公園の わずか圏外になるようです。

△以上、その一〜三をまとめて、ピーク地方紹介の項に加筆しました。
 http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/info/peakd.html


Webページ更新情報


次回予告

次回は… 「これぞ岩登り伝統登攀の真骨頂!(ローチズ)」

See you later!


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