総括
- 山域
- Lake District (South East)/Glasmere, Langdale, Helvellyn
- 参加者 (レスター大学山岳部)
- ニック(ロバーツ)、エルスペス、ジョン(サージャント)、スティーブ(エリフ)、リッチ(シドルズ)、ベン(ヘドリー)、サラ(ウィズリング)、トム(ミルゲイト)、アビ、ライナス、キーナ、ベン×2、エド、クレア、シルヴィア、デイブ、ニール、サイモン、クリス、まさ、他数名
- 期間
- 2004/11/26 -- 2004/11/28 (2泊3日; 以下の記録はまさの参加分)
- 2004/11/26 Leicester夜発 ... hut (Glasmereから3mile程北)
- 2004/11/27 Langdale Valley/Lower Scout
Crag
(Cub's Crack, 13m, S+) - 2004/11/28 Helvelyn/Brown Cove
Crags/Stepped Ridge (Grade 2)
(ベン(ヘドリー)、サラ(ウィズリング)、リッチ(シドルズ)、エド、まさ)
Glasmere 夕方発 Leicesterへ帰る
- 宿泊
- Dunmail Raise Hut (Glasmereから3mile程北)
- 天候
-
- 2004/11/26 曇
- 2004/11/27 曇
- 2004/11/28 曇
登山編
山岳部毎年恒例の Christmas Meet、毎年恒例の湖水地方はグラスメール (Glasmere)北側に繰り出す。小屋も去年と 同じDunmail Raise Hutだ。慣例により、晩は幹部が英国伝統のクリスマス・ ディナーをご馳走してくれる、という趣向、というわけで、山よりも晩のパーティー の方が主眼になる。とはいえ、山行のチャンスもあることを期待したいが。
11/26
私はミニバス組。他のグループに多少遅れてhutに着く。早速宴会。
11/27
のろのろと起き出して今日のクライミングの準備。とは言え、リードできる連中 がほとんど幹部、つまり今日の調理係なので、リードできる人がほとんどいない。 ライナス、私、ミニバス運転手の(幹部)ジョン、それに昨晩サラに調理係を代わっ てもらったスティーブ、一方、フォローする人は、それ以外、つまり十数名。と いうわけで、トップ・ロープをセットして交替で登ることに。
場所は Langdale Valley の Lower Scout Crag。この壁の一番人気の Cub's Wall/Crack は先客がいたので、Cub's Wall のルートを上まで直登するE1のルー トとその横の The Slab (MVS 12m) あたりとに(S や HS が登れる)、2本ロープ を張った。E1のルートは幸い核心が最上部なので、その下までならば、HVDかそ れくらいのレベルで済む。どちらにせよ、2本のロープで20人近く登る…。今回、 外の岩登りが初めての人々も少なからずいたこともあり、結局、私は、他の人々 に登るのは譲って、時折確保をするだけとなった。
そのうち、Cub's Crack (S+ 13m) が空いたので、そこにもう1本ロープを張って、 ここは一番乗りをさせてもらった。Crack ですから…。
やがて午後も回り、雨が散らつき始めた頃、(昨年同様) アンブルサイド (Ambleside)に出かけ、料理の下ごしらえが終わった幹部らとも合流(おつかれさ ま!)、hut に帰り、しばらく待った後、待望の晩餐となった。ごちそうさまでし た。
晩餐の後は、適当にゲームなどをまじえて、飲み 会に。
さて、この飲み会の合間、リッチ・シドルズから、明日の scrambling へのお誘 いがかかった。明日、大抵の人々は、去年と同じく、懸垂下降に出かけ るか、もしくは買物に出かけるらしい。リッチは、そんなのもう飽き飽きした、 俺は登山がしたいんだ、と。諸手を挙げて同意。朝は片付けや掃除があるから、 それを考えて、最も近い Helvelyn山の西面 Brown Cove Crags の Stepped Ridge (Grade 2) か Central Buttress (Grade 3) (二つのルートは隣り合って いる)に行くことにした。他に、冬山待望するベン・ヘドリーとエドと。それに、 今日、料理役を心優しくもスティーブと替わったサラを誘った。予定が固まって、 他の皆より少しお先に寝室へ。
11/28
昨日はクライミングらしいクライミングはしていない。今日こそ登山の日だ。車 で下の駐車場まで、hutから数分の距離。下から見上げると、上の方は雪っぽい。 昨晩、下で雨が降った、ということは…、上では雪か。下で昼前で気温3℃だも んなぁ…。
出発。皆、速い速い。若さか。
ところが30分もしないうちに、私が余裕で先頭に立つことに。つまり、ペース 配分を知らないのね、君たち…。典型的英国クライマー?
若さか。
上はやはりうっすらと雪をかぶっている。装備も雪を予想したものではないし、 易しい方の Stepped Ridge (Grade 2) に行くことにする。そもそも私、何を血 迷ったか、オーバー手袋をわざわざ出発前に敢えて小屋に置いてきてしまって…。 インナー手袋しかない。手が早くも冷たい…。
取り付きでハーネス装着。ベンが直登を試みる。私は左横の方が簡単と見て、そ ちらから上に抜ける。皆、結局そちらから来た。雪のせいで慎重を要する。この 最初のパートを終えたところで、ベンがコンテ(Move together)を提案し、ロー プのセットを始める。ベンのリード。私、セカンド。エド、リッチ、サラと続く。
ベンのリードはなかなか的確で安心感がある。後で聞けば、相応の経験があるら しい。私、まっとうなコンテはやったことがなかったので、大変楽しめた。特に 難しいところはなかったが、後から聞くと、エドはちょっと怖かった、と言って いた。エドは雪山(?)は初めてなので、慣れの問題かな。サラやリッチは随分と 楽しんだ模様。ただ、今回、ルートを正確に辿ったかどうか、ちょっと自信がな い。Grade 2 にしては簡単過ぎたから。Ridge というより、Gully (谷筋)的な場 所を選んで登っていったように思う。核心は避けたのかも知れない。まぁ、英国 の scrambling のルートはそんなものだろう。エドがちょっと怖かった、と言っ ているくらいだから、ちょうどいいレベルだったか。
やがて scrambling の場所が終わり、隣の Central Buttress が合流してくると ころを抜け、山頂の方へと歩を進める。一時、山頂から大きく別のルートを回っ て下山しようか、と話をしていたが、上に行くに従って、風が猛烈に強くなって きた。そこで、860m付近で断念、そのまま一般ルートで下ることにした。
それにしても寒かった…。気温は大したことはなかったが、装備に難あり。手袋 はインナーのみで、靴はローカットの軽登山靴、シャツは夏用、雨具も夏用だっ たから…。リュックに冬用シャツは入れていたのだから、それを替えるだけでか なり違っただろうが、面倒臭がったのが敗因。オーバー手袋を置いてきたのは論 外。下で寒いなら、上はもっと寒いのは当たり前だった。寒いと判断が鈍るので、 ベンがリードしてくれて助かった、というものだ。コンテもできて。
いずれによせ、思ったより冬の雰囲気があって、皆、大いに楽しんだようだ。 (コンテだったこともあり)アルパイン・クライミングだ、本物のクライマーみた いだ! とは、リッチの弁。今日一日だけ取っても(湖水地方くんだりまで)来た価 値があったわ、とサラが後に言っていたものだった。私も大いに愉しめた。
生活編
フルボディ・ハーネスごっこ
1日目、ふと見ると、ピッケル2本のピックの先を小屋の(金属製の)梁の穴に挿し て、アイス(ミックス?)クライミングの真似ごとをする連中もいる。4の字とかハー ドなムーブをしてみたり。どうもそういう遊びのために、わざわざ部のピッケル を持参してきたらしい…。
トムが、「落ちろー!」とか声をかけるのをサラがたしなめる。「お願いだから、 冗談でもそういうのは止めて!」と。まったくごもっとも(実際、下はコンクリー トだから、1mであれ、背中から落ちると怪我になる)。山岳部として、「落ちる」 はしゃれになってない、禁句にしてよろしかろう。好感度大。
そのうち誰かが、フルボディ・ハーネスを出してきた。部に代々伝わるもので、 登山用というより工事か何かの業務用らしい。大人用フルボディ・ハーネスなん て初めて見た! 背中側に(も)ロープをかける場所があるあたり、業務用たる所以 か。吊り上げられる犠牲者を募集していたので、真っ先に名乗りを上げて遊んで もらった。スーパーマンごっこ、というやつ。
山岳部のお遊び/その2
クリスマス・ディナー は、おおよそ去年と同じような感じ。20人分以上のロースト・ターキーは迫 力があった。今年のシェフはエルスペスだった模様。おつかれさまだ。感謝!
さて、昨日に引続き、晩はお遊びと相成る。まずニックがテーブルを出してきた。 このテーブルの天板の周りを(地面に体を触れることなく)一周する、という趣向。 一種のボルダリング? 天板の下をいかにくぐるか(要するに一種のルーフ)が課題 なわけで、これはかなり難しそうだ。次々に挑戦するが、なかなか苦戦という感 じだった。私? ボルダリングはあまり趣味ではないので、遠慮しておく。
その後は、なんとなく大勢はdrinking game (王様ゲームのトランプ) になだれこんでいっていた。飲まない私はそもそも遠慮。横では、関係なく 例のピッケルで遊ぶ人、フルボディ・ハーネスで遊ぶ 人、適当に話し込んでいる人、皆それぞれなのは英国流。
ついで、エルスペスの音頭で、紙箱ゲーム(?)。地面に置いたボール紙の紙箱を、 口で持ち上げる、というもの。地面には足以外はついてはいけない(もちろん膝 もだめ)、というのがルール。最初は10cmくらいの高さがある紙箱を、一巡する ごとに破っていって、低くしていく。柔軟性(とバランス)が鍵。高さを下げてい くごとに、一人また一人と脱落していく…。最後は高さ 0cm、つまり一枚の紙を 口に吸着させる感じになって、それでクリア。ちなみにエルスペスはかって体操 を長らくやっていたそうで、今でも完全横開脚もできるんだとか。当然、余裕の よっちゃん。僕も(エルスペスには全然及ばないにせよ)柔軟性は昔取った杵づか というやつで、このゲームは無事クリアだった。
さて、こんなゲームがひと段落して、皆思い思いに過ごし始めた頃、エルスペス、
自分の太腿内股に(テーブル・ボルダリング後遺症の)でっかいあざができている
のに気付いて…、見て見てこれ、と見せびらかし始めた…ズボンをずり下ろして。
わぁ、私もこんなに〜、とサラが後に続いて…。君たち、セクシー過ぎます。
なんか立派なクライマーみたいよね、と自賛のコメントも。山岳部ここにあり?
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まさ