2008/02/01--03 湖水地方登山記録/感想文 (by まさ)

[Japanese / English]



総括

山域
Lake District/Coniston, Blencathra, Kentmere
参加者
スティーブ・E、ルーシー、ニール、ガレス、スーミン、サミール、ポール、デイブ・E、アレックス、ダン、ハナ、ジョン・S、ドム、ジム、まさ (ULMC)
期間
2008/02/01--2008/02/03 (2泊3日)
  • 2008/02/01 Leicester ...(車)... Coniston (hut)
  • 2008/02/02 hut ... (車) ... Keswick ... Sharp Edge ... Blencathra ... Keswick ... (車) ... hut
  • 2008/02/03 hut ... (車) ... Kentmere ... Badger Rock ... Kentmere ... (車) ... Leicester
宿泊
Barrow Mountaineering & Ski club Coppermines Cottage (hut)
天候
  • 2008/02/01 曇後雪
  • 2008/02/02 晴
  • 2008/02/03 曇

登山編

湖水地方に山行に。 事前の天気予報では、今回は、冬山が期待できそう、と期待が高まる。 Coniston の山小屋拠点だが、湖水地方ならどこでも来い、だ。

02/01

特に変哲もない夜のドライブ。雪があちこちに見えるが、 hut へは問題なくたどりつける。

僕は明日は、ダンと冬山に行くことにしている。 すぐに就寝。

02/02

4時半に起床。
数人はこの時刻まで起きて飲んでいた! もっとも、ほとんどの人は、 冬山をする気がない(装備もないだろうが)から、今日は岩登りをするわけにも いかず、手持ち不沙汰になりそうなのは確か。だから、遅くまで飲むのも 理解できる(実際、後で聞いたところでは、ほとんどの人々は少々そり遊びした以外、 結局、パブに行って飲んでたらしい)。

僕とダンとは、Striding Edge 経由で Helvellyn に登り、馬蹄形周回ルート で降りてくる予定だ。昨夜からの雪が降り積もっていていい感じだ。 今も雪が降っているし。 稜線経由のルートなので、新雪とはいえ、雪崩の心配も最小だろう。 5時発。

小屋からしばらくは未舗装だが、幸い車で問題なく降りられた。 舗装道を慎重に車で行く。アンブルサイド(Ambleside)を過ぎて、 Patterdale へ、道が少し急になる……あれっ、グリップが……。 なんと、道が凍結していて、 僕の車のノーマルのタイヤでは登れないではないか! 数度のトライの後、 諦めることになった。Uターンはできて戻れたので、それは幸いだったかも 知れない。

仕方なく、ウインダミア(Windermere)経由で Patterdale へ行く道に する。大周りにはなるが、こちらは国道なので、大丈夫と予想。 ところがところが、だんだん道が急になり……ついに往生してしまった! 他に車が来ないことを幸いに、何度もトライするが、グリップが 全然効かない……。道端に車のフレームをぶつけて傷つけてしまったのがオチ。 なんと……無念! チェーンなんて用意していなかったから……(実際、 英国では、スコットランドでさえ、チェーンを持っていない人の方が ずっと多いと聞く。ましてイングランドなら多分、ほとんどいない)。 まだ朝が早いので、国道でもまだ道の融雪処理が行なわれていないということだ。

すでに 2時間以上経っている……。やむを得ない。Patterdale に行けない 以上、別のルートを選ばざるを得ない。冬山初心者のダンでも大丈夫で、 かつ新雪の今日、雪崩の心配が最小の場所はごく限られる。 北方山地(Northern Fells)のシャープ・エッジ(Sharp Edge)にする。 2年前の冬の無雪期に 来たことがある、グレード 1 の稜線歩登攀だ。冬場は、やはりグレード I/II になる、という。必要ならいつでも逃げられるルートだし、 そういう意味でも問題なかろう。

そちらに行く道は、(遠いので時間はかかるが)全く問題無かった。 (道路脇の)駐車スペース着 8:30。まだまだ余裕で時間がある。 朝、早出してよかったというものだ。

Sharp Edge 前の湖までつぼ足で歩き、クランポン装着。 ダンには、ピッケルの使い方や歩き方の助言をしながら。 Sharp Edge 前でハーネスはつけるも、ダンが不要と言うので ザイルは出さない。ダンは岩登りの腕前は相当なので、しっかり 僕が指示して、本人が気をつければ大丈夫だろう。

Sharp Edge はナイフリッジの岩稜。今日は、しっかり雪をかぶっているので、 雪を取り除きつつ、慎重に進む。ダンはさすがに苦労はしつつも、 特に問題なく、フォローしてくる。クランポンをつけているから、 特に慎重に。

Sharp Edge は高度感はさほどでもないので、それは楽な点。 また必要なら右側の少し下にいつでも逃げられる、というのも気楽。 そういう意味では、僕としてはルートとしては少し不満が残るのだが、 ダンの入門ルートとしては最適だと言える。ダンは、後でこれが グレード I だと聞いて驚いていた。難しかったようだ。 とはいえ、君のような初心者がザイルも使わずに登れてきたのだから、 まぁ、そんなものでしょうよ。とはいえ、ダンは楽しんだようで なによりだった。

二人、そのままブレンカスラ(Blencathra)の山頂まで登り抜けて、帰りは 別のなだらかな稜線沿いに降りる。少し下降すると雪が無くなって しまう。山頂では氷点下(-2.5℃)だった気温も上がってきたようだ。 この調子では明日はコンディションはどうなるか分からない。今日、 (来ること自体に困難があったとは言え)雪山に来られてラッキーだった!

02/03

今日は、もしダンが早朝起きることができたら別の冬山ルートに行く予定 だったが、ダンは起きてこず、そうはならなかった。昨夜、ほとんど 寝られず、相当疲労がたまっていたようだ。 僕は帰りの運転もあるし、ならば、と遅くまで眠りを決め込むことにする。 どうせ他の連中は遅いし。

結局、昼頃、小屋を発って、ケントミア(Kentmere)の有名な巨石 Badger Rock にボルダリングに行く。駐車場から 5分で着く。牧場の真ん中に 鎮座ましましている巨石。風もあって結構寒い。 僕は、1、2ルートごく簡単なルートだけ登る。 寒いのは他の皆にとっても同じことで、結局、1時間あまりでお開きになった。

ここから、大勢はケンダル(Kendal)の街の方へ、人工壁あるいは単に 街の喫茶店へ。僕は、そこから直行で帰途に着いたのだった。

今回、冬山をしなかった大勢にとっては欲求不満の週末山行だったように 思う。そう、だから、君らも冬山に行こうではないか!


タイム・テーブル

2008/02/01-03 Highland 山行タイム・テーブル (Masa)
時刻 行動 高度(m) 温度(℃) 歩数(複歩)
(計器) (地図)

表注:
GR は、Grid Reference Number で、省略時の頭文字は NY。

2008/02/01
(Leicester → hut@Coniston)
17:53 Leicester発
23:20 hut
2008/02/02
(hut → Sharp Ridge → Blencathra → Keswick → hut)
04:30 起床
05:00
08:30 駐車場着
Sharp Ridge
Blencathra -2.5
20:00過 就寝
2008/02/03
(hut → Kentmere → Leicester)
hut発
14:20 Kentmere発
18:30 Leicester

この文書の先頭へ戻る
「英国での登山的生活」へ戻る
トップへ戻る


まさ