今日、英国にて、EU(欧州連合)からの離脱を問う歴史的な住民投票が行われました。その結果、拮抗した結果(52:48)ながら、EUから離脱することが決まりました。
衝撃の結果でした……。身近に目撃した政治決定という意味では、私の人生最大です。
本稿では、その背景を英国在住の私の観点から見ていきます。
そもそもの背景
英国は、日本や他の多くの国と同じく間接民主主義制なので、
ある議題をめぐって英国全国民による国民投票が行われることは極めて稀です。
歴史上、これが3回目になります。
1回目は 1975年のEU加入を問うもの、2回目が 2011年の選挙制度改革を問うものでした。
どういう場合に国民投票が実施され、またその結果の強制力がどうであるかは、英国法律上、憲法上の規定はありません。
今回、この国民投票は、英国下院(庶民院)与党の保守党キャメロン内閣によって提案され、
議会にてその実施のための関連特別法律が可決、制定された後、実施が決まりました。
その背景には、EU離脱をそもそもの党是とする、UKIP(英国独立党)が
2014年の欧州議会選挙で躍進し、同議会の英国選出議席中で第一党になったことがあります(UKIP 24議席、労働党 20、保守党 19)。
(EU離脱を問う住民投票を要求する)UKIP党の影響が無視できなくなったことに加え、
保守党党内からの圧力もあり、保守党政府は国民投票実施に踏み切り …
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